風力・風速(風況)の調べ方
風力発電事業をおこなう際に風の強さや風向きなど、風況を知ることは発電量に関わる非常に重要な要素です。 ここでは風況の調べ方についてみてみましょう。
NEDOの局所風況マップ
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)では、1993年に風力発電の普及促進を目的として風力発電の有望地域の選定のため、風局観測データの提供を開始しました。 1999年から2002年の4年間で、さらに複雑な地形の条件下でも風況が予測できる計算手法を開発し、風況マップを更に細分化し「局所風況マップ」が作成されました。 ⇒NEDO局所風況マップ ただ、局所風況マップで示される数値は概算であり、誤差があることに注意は必要です。 また、風局マップは地上高30m以上のデータとなっており、小型風力の高さが数メートルから20メートル程度であることから、実際の平均風速は低くなる可能性があります。気象庁のAMeDAS(アメダス)情報
気象庁のサイトから、アメダスによる過去のデータが閲覧可能です。 ⇒過去の気象データ・ダウンロード アメダスのデータはNEDOのものとは違い、気象観測用に作られたシステムですので、こちらもあくまで参考値としてみるのが良いでしょう。また、アメダスの計測地点は計測地点によって風速計の設置されている高さが異なるため、こちらも風車より高い位置の計測の場合は、その数値よりも低くなる可能性があります。 こうしたデータでの風況確認は手軽な方法ではありますが、近くに建物が建つ予定があったり、周辺の障害物に関しては確認ができないため、そういった点にも注意が必要です。 次に、現地近くの場合の風況確認方法をみてみましょう。目視での確認
一番シンプルな確認方法としては、目視での確認が挙げられます。その際にはビューフォート風力階級表というものを用いて、陸上の様子を基にどれくらいの風力があるのかを測定することができます。 ビューフォート風力階級表風力階級 |
説明 | 地上10mの風速 | |
---|---|---|---|
名称 | 陸上の状態 | m/s | |
0 | 平穏 | 煙が真っ直ぐのぼる | 0.0-0.2 |
1 | 至軽風 | 煙のなびきで風向きがわかる | 0.3-1.5 |
2 | 軽風 | 木の葉が動く | 1.6-3.3 |
3 | 軟風 | 木の葉や小枝が絶えず動く | 3.4-5.4 |
4 | 和風 | 砂埃がたち、紙片が舞い上がる | 5.5-7.9 |
5 | 疾風 | 樹木が揺れ始める | 8.0-10.7 |
6 | 雄風 | 傘が使えなくなる | 10.8-13.8 |
7 | 強風 | 樹木全体が揺れる | 13.9-17.1 |
8 | 疾強風 | 小枝が折れる 風に向かって歩けない |
17.2-20.7 |
9 | 大強風 | 煙突が折れる 瓦が飛ぶ |
20.8-24.4 |
10 | 全強風 | 樹木が根こそぎ倒れる | 24.5-28.4 |
11 | 暴風 | めったに起こらない 家屋・建物が広い範囲で破壊 |
28.5-32.6 |
12 | 台風 | 大規模な損壊 被害甚大 |
32.7以上 |
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