太陽光発電メンテナンスのサービス内容まとめ

2017/03/08カテゴリ:メンテナンスの基礎知識
太陽光発電メンテナンスのサービス内容

太陽光発電を導入後、メンテナンスを行わず、そのままにしていませんか?
10年~20年という長期で太陽光発電システムの性能を維持するためにはメンテナンスを定期的に行うことが必須だと言えます。

また、性能を維持するだけでなく、2017年4月の改正FIT法で太陽光発電のメンテナンスが義務化となっているため、そのまま放置しておくと認定を取り消されてしまいます。

これから業者を探す方の中には、メンテナンスにどのようなサービスがあるのか分からないという方もいらっしゃると思いますので、今回はメンテナンスのサービス内容についてまとめていきたいと思います。

点検、計測

太陽光発電の運転が正常にできているかをチェックするには、点検、計測が非常に大切です。
点検、計測の内容としては、一般的に、一般社団法人太陽光発電協会の『太陽光発電システム保守点検ガイドライン』に従うものがおすすめです。

ここでは、一般的な点検、計測の内容についてご紹介しましょう。

I-Vカーブ

I-Vカーブ特性を専用の測定器を使ってストリング単位で測って、太陽光発電システムが発電をメーカーの仕様通り行っているかをチェックし、モジュールに不具合がないかを探します。
I-Vカーブ特性を測って万一不具合が見つかった場合は、不具合はどのモジュールにあるか、あるいは、どこの接続箇所にあるかを見極める必要があります。

故障箇所の特定にはセルラインチェッカーという機器を使用します。
セルラインチェッカーを使うことで、故障しているパネルやクラスタ、セルを特定することができ、パネルを繋いでいる配線の断線も特定することができます。

太陽光発電協会(JPEA)の「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」でも定期的にI-Vカーブ測定を行うことが推奨されています。

赤外線サーモグラフィー

赤外線サーモグラフィーによる測定は、異常な太陽光パネルの発熱が分かるように画像で表示し、ホットスポットの箇所を検出し不具合の予防や発見を行います。
赤外線サーモグラフィーで不具合の箇所、要因を特定することで、スムーズにメーカーへの修理依頼や交換請求ができるようになります。

太陽光発電システムを点検する場合には、専門的な経験をベースにした技術が必要となるため、素人が点検すると測定が正しくできず、手間も時間もかかりますので、業者に依頼することをおすすめします。

駆け付け対応

発電していない、売電量が急に少なくなった、パワコン・パネルに不具合があるのではないか、などというようにすぐに対応が必要な場合は、駆け付け対応というサービスがおすすめです。

しかし、駆け付け対応と言うことでも、全ての太陽光発電メンテナンスの業者がその日に対応できるということではありません。
また、その日の対応を謳っている場合でも、地域やメンテナンス作業の状況によってはその日に対応できないこともあり、一般的には、対応できるのは次の日~3営業日くらいになります。

依頼するのが遅くなるほど、発電量と売電額が少なくなり、故障がひどくなる恐れがあります。
また、故障や異常箇所をそのままにしておくと火災など重大な事故が起きる可能性もありますので、不具合が分かった場合は駆け付け対応を早めに利用しましょう。

パワコンの修理やパネル交換などメーカーへの依頼が必要となった場合はメンテナンス業者から連絡してもらえるので安心です。

雑草対策

産業用の太陽光発電を野立てで設置している場合は、雑草によってパネルに影ができて発電量が低下する可能性があります。
また、雑草によってパネルに影ができると、影となった部分は電気抵抗となり発熱し、パネルの故障に繋がりますし、最悪の場合には火災になる可能性もあります。
そのため、定期的な雑草対策が大切になってきます。

雑草対策には次のような方法があります。

  • 人の手による草刈り
  • 防草シート
  • 除草剤の散布
  • 種子の吹き付け
  • 砂利敷き
  • コンクリート舗装

最も費用が安く手軽なのは人の手による草刈りですが、雑草が生えてくる度に刈る必要があるため、持続力は比較的に短く、草刈り機で配線などを傷つけてしまうトラブルにも注意が必要となります。

雑草対策として最も効果的なのはコンクリート塗装で、定期的に行う必要もなく、雑草で悩まされることもなくなります。
その一方、工事費用と撤去費用が高額となりますし、土地が賃貸の場合はコンクリートに施工することは難しいでしょう。

どの方法も一長一短があり、持続時間の長い対策になればなるほど作業にかかる費用も高額となりますので、予算や立地条件など発電所に適した対策を行うことが大切です。

パネル洗浄

雨が降ることによってほとんどの汚れは洗い流されますが、長期間蓄積された汚れや鳥の糞などのしつこい汚れは雨では落ちにくく、発電量にも影響するためパネル洗浄が必要となります。

洗浄方法は業者によって様々で、高圧洗浄機とブラシがセットになったパネル洗浄専用の機器で行うところもありますし、洗剤を吹き付けてから車のワイパーのようなスクイージーという道具で汚れを取っていく方法もあります。

高圧洗浄機を使用する場合は注意が必要で、水圧が強すぎると細かいクラックが太陽光パネルに入ってしまい、結果、発電量が低下してしまう可能性があります。
パネルを洗浄してキレイにしたのに発電量が下がってしまっては意味がありませんので、洗浄方法や洗浄実績も踏まえて業者を選ぶと良いでしょう。

「自分でパネル洗浄はできないの?」と思った方もいらっしゃるかも知れませんね。
住宅用の場合は屋根の上など高所にパネルが設置してあり、自分で洗浄することは非常に危険ですので、業者に任せるようにしましょう。
産業用の野立ての場合は自分で出来ないこともないですが、パネルの枚数も多く、クラックなどの破損する可能性もありますので、プロに任せることをおすすめします。

遠隔監視システム

太陽光発電所において長期安定して発電量を維持していくためには、遠隔監視システムを用いて発電量に異常がないか監視することが非常に重要です。

遠隔監視システムにはアラート機能がついているので、発電量の低下など異常があった場合にすぐに気づくことができ、メンテナンス業者によっては現地へ駆けつけ対応してくれるところもあります。

スマホやタブレットでも発電量などのデータを閲覧できる遠隔監視システムもありますので、いつでもどこでも発電所に異常がないか確認することができます。
また、レポート機能によりシミュレーションと実際の発電量を比較することもできますので、発電が順調かどうかも確認することもできます。

売電補償

この他にも、売電保証が付帯しているメンテナンスサービスもあります。

売電補償とは、落雷によって発電システムがショートしたり、台風によって発電システムが故障してしまった場合など、自然災害によって売電が停止した際に売電額を補償してくれるというサービスです。

補償額は1日最大1万円というのが多いようです。
落雷や台風などの自然災害が多い地域では、万が一の時に売電ロスを最小限に抑えることができるためメリットが大きいでしょう。

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