中古・稼働済み太陽光発電所を買う3つのメリットとデメリット
公開日:2016/08/21 | | カテゴリ:中古・稼働済み太陽光発電について
![]()
(画像引用:日本経済新聞「太陽光 広がる新ビジネス 「中古市場」も登場 」)
日本経済新聞にも取り上げられているように、太陽光発電事業にも中古市場が出来上がりつつあります。
メガ発でも投資家様が所有する太陽光発電所の査定依頼を数多く頂いており、また、中古・稼働済みの販売物件ページは閲覧数・問い合わせが多く買い手のニーズも多いことが読み取れます。
ここでは、中古太陽光発電所を購入する際に気をつけたい、3つのメリット・デメリットをみてみたいと思います。
目次
オーナーが物件を売りに出す理由
まず、メガ発へ頂いた売却査定理由をみてみましょう。
- 償却目的で購入したため保有する必要がなくなった。
- 他の太陽光発電所を購入するための頭金がほしい。
- 新事業を立ち上げるために急遽キャッシュが必要になった。
- 太陽光発電以外の投資物件購入のために現金化したい。
- 売却して政策金融公庫へ返済して新たに容量の大きい別件を購入したいから。
- 思ったほど採算性が良くないため。
などが挙げられます。
特に目立った理由として「償却目的で購入したため保有する必要がなくなった。」にみられるように、一括や特別償却が終わったため手放して現金化し、他の償却物件を購入する資金に充てたいというものが挙げられます。
逆に、買い手側から気になる「故障」や「トラブル」「採算性の低さ」といったネガティブな理由から売却査定するケースは今のところほとんど見られません。
また、ネガティブな理由から不良物件を売却する際も、査定時に売電明細の提出や現地調査がおこなわれるため、実際に売却に至るのは難しいといえます。
(現在メガ発では個人所有の太陽光発電物件は掲載しておりませんのでご安心ください。)
さて、広がりを見せる太陽光発電所の中古市場、ここでは中古・稼働済みの太陽光発電物件にどういうメリットがあるのか見てみましょう。
売電単価が高い物件を購入できる
中古太陽光発電所へ投資する最大の魅力は、現在では実現不可能な高い売電単価を維持したまま運用を引き継げる点にあります。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が開始された2012年度の売電単価は40円(税抜き)でしたが、制度の見直しとともに年々下落し、2018年度には18円、その後も段階的に引き下げが行われています。
新規で太陽光発電事業を立ち上げる場合は最新の低い単価が適用されますが、中古物件であれば稼働開始当時の高い単価が残りの買取期間中も適用されます。市場には、過去のプレミアムな価格設定である36円や32円といった高単価な案件が数多く出回っており、これらは新築物件と比較して圧倒的な売上単価の差を生み出します。
売電価格が高いということは、同じ発電量であっても得られるキャッシュフローが大きくなることを意味します。例えば、18円の物件と36円の物件では、1キロワット時あたりの収益が2倍も異なるため、投資効率の面で極めて有利です。利回りについても、物件価格が適切に調整されているため、高単価な売電収入を背景にした安定的な収益性を確保できます。このように、過去の有利な条件をそのまま購入できることは、中古市場ならではの大きなアドバンテージです。
現在メガ発で取り扱っている中古・稼働済み物件に36円・32円物件が多くみられます。
中古・稼働済み物件はコチラ稼働データの実績があるため、事業計画が立てやすい。
新築の太陽光発電投資では、収益の見込みを立てる際にシミュレーション値を用いますが、中古物件には過去の発電実績という揺るぎないデータが存在します。この「トラックレコード」と呼ばれる運用実績を確認できる点が、中古物件を選ぶ上での大きな強みです。シミュレーションはあくまで日射量などの予測に基づいた理論値に過ぎませんが、稼働済み物件であれば、実際の天候や立地条件、パネルの経年劣化を含んだ現実の数値を確認できます。これにより、予測と実態の乖離というリスクを最小限に抑え、精度の高い事業計画を構築することが可能です。
実際の稼働データがあることは、資金調達の面でも有利に働きます。金融機関から融資を受ける際、新築物件よりも事業の透明性が高いと判断されやすく、審査がスムーズに進む傾向があります。過去の売電明細やメンテナンス履歴をエビデンスとして提示できるため、銀行側も収支予測の確実性を高く評価し、融資の可否や条件交渉において好材料となります。
また、数年間の稼働実績があることで、周辺環境の変化によるリスクも把握済みです。例えば、近隣建物の影の影響や、特定の季節に発生する発電ロスの有無など、机上の計算では見えにくい現地の特性が既に数値化されています。こうした確かな実績に基づいた収支計画を立てられることは、安定した資産運用を求める投資家にとって、何物にも代えがたい安心感に繋がります。
売電収入を比較的早く得られる
中古の太陽光発電所を購入する最大のメリットの一つは、契約から売電収入を得るまでの期間が非常に短い点にあります。新規で太陽光発電投資を始める場合、土地の選定や許認可の取得、電力会社との接続協議などに膨大な時間を要します。特に昨今の部材不足や電力会社の工事待ちの影響により、契約から実際の稼働までに1年以上かかるケースも珍しくありません。この空白期間は収益を生まず、融資を利用している場合は支払利息のみが発生するリスクを伴います。
一方、稼働済みの中古物件は既に送電網と連結されており、発電設備も完成しています。購入後の手続きは基本的に、経済産業省への事業計画変更認定申請や、電力会社への名義変更、土地の所有権移転登記といった事務的な作業が中心です。これらの手続きをスムーズに進めることで、決済完了から最短で翌月には売電収入を自身の口座で受け取ることが可能になります。
このように投資の成果が即座に現金として現れるため、早期にキャッシュフローを改善したい投資家にとって中古物件は非常に魅力的な選択肢です。ただし、物件ごとに決済のスケジュールや名義変更に要する期間は異なるため、検討段階で売主や仲介業者へ具体的な引き渡し時期を確認しておくことが肝要です。スピーディーな収益化は、再投資の計画を早めることにもつながります。
中古太陽光発電所を買う3つのデメリット
中古資産は「生産性向上設備投資促進税制」が適用されないため、節税のメリットが受けられない。
太陽光発電投資において節税を重視する場合、中古物件の選択には注意が必要です。新築の太陽光発電設備であれば、かつては生産性向上設備投資促進税制を活用することで、取得価額の50%の特別償却や4%の税額控除といった大きな優遇措置を受けることができました。しかし、これらの税制措置を適用するための重要な条件の一つに「新品の資産であること」が含まれています。中古資産は同税制の対象外と定められているため、中古物件を購入しても、即時償却や大規模な特別償却による大幅な節税メリットを享受することは不可能です。
もっとも、中古物件であっても通常の減価償却を行うことは認められています。新築に比べて法定耐用年数の残存期間が短くなるため、毎年の減価償却費を大きく計上できるケースもあり、一定の経費化による所得圧縮効果は期待できます。例えば、法定耐用年数17年のうち既に5年が経過している中古設備を取得した場合、簡便法によって計算された短い耐用年数で償却を進めることが可能です。
このように、中古物件は一括償却のような爆発的な節税効果こそ得られませんが、実効性のある資産運用として成立します。もし投資の目的が所得税や法人税の急激な圧縮にあるのであれば、中古物件はこの税制上の制約が大きな壁となります。そのため、ご自身の投資目的が「早期の税負担軽減」なのか、あるいは「安定したキャッシュフローの確保」なのかを明確にした上で、物件選定を行うことが重要です。
ただ、「知っておきたい中古太陽光発電システムの減価償却」でもお伝えしたように、中古物件を購入した場合でも通常の減価償却は可能です。詳しくは以下のコンテンツを参照ください。
知っておきたい!中古太陽光発電システム・物件の減価償却
定額法と定率法、どっちがいい?太陽光発電設備を通常償却する方法
太陽光発電投資・売電収入・コスト・減価償却シミュレーション
劣化による設備不良の可能性がある。
太陽光発電物件は元来20年間の売電を前提として建てられる為、初期不良・施工会社の手抜き工事を除き、稼働数年で異常が発生するケースは稀です。 ただ、年数が経てば経つほど設備本体や発電環境に問題があるために所有者が手放すというケースが出てくることは考えられます。
こういった場合の対処方法として売り主の物件を査定する仲介業者の存在が重要になってきます。
現在メガ発で掲載している中古物件は、個人所有のものではなくメガ発が提携している販売業者所有の物件であるため安心していただけます。
メガ発では、中古太陽光発電物件掲載の提携をおこなう際に、業者から以下の情報を収集するようにしています。
- 『過去の売電明細』
- 『工事会社』
ただ、太陽光発電所は家や不動産物件と同じく徐々に劣化していくものですので購入前に
- 『造成は問題ないか』
- 『発電所が錆びついていないか』
- 『ケーブルがむき出しになってないか』
- 『草の生え具合』
- 『時間帯によって影がかからないか』
など、気になることは全て業者へ確認するようにしましょう。
買取期間が短い
中古の太陽光発電所を購入する際に避けて通れないデメリットが、売電収益を得られる残存期間の短さです。太陽光発電投資の収益を支える固定価格買取制度(FIT)は、売電開始から20年間という期限が定められています。中古物件は前のオーナーが既に運用していた期間があるため、購入者が新たに運用できる期間はその分だけ差し引かれた残りとなります。例えば、稼働開始から既に7年が経過している物件を取得した場合、固定価格での売電が保証されるのは残りの13年間に限られます。
この買取期間の短縮は、投資期間全体で見れば最終的な総売電収益を押し下げる要因となります。しかし、中古市場においては、この残存期間の短さが物件価格に反映されるのが一般的です。稼働済み物件は新築時よりも価格が安く設定されるため、初期投資額を抑えられるという側面があります。残りの期間が短くても、投資金額に対する収益の割合を示す利回りが極端に低下するケースは少ないため、投資効率が著しく悪化する事態にはなりにくいといえます。
また、所有者が変わったとしても、当初決定された売電単価やFIT期間そのものが変更されることはありません。買取期間終了後については、自家消費への切り替えや相対契約による売電など、新たな運用方法を検討する必要があります。投資家としては、残存期間内に初期投資を回収し、どれだけの利益を積み上げられるかを精査した上で判断することが不可欠です。あらかじめ出口戦略を明確にしておくことで、期間の短さを過度に懸念せず、安定したキャッシュフローを享受することが可能となります。
まとめ
中古の太陽光発電投資は、税制優遇が受けられない点や設備の経年劣化、FIT期間の短縮といった懸念材料があるものの、それらを上回る魅力があります。高い売電単価を維持したまま運用できるほか、過去の発電実績に基づいた精度の高い収支計画を立てられる点は、新築物件にはない大きな強みです。
特に、契約から売電開始までの期間が短く、早期にキャッシュフローを得たい投資家にとっては極めて効率的な選択肢となります。物件価格が残存期間に応じて調整されていれば、実質的な利回りが低下することもありません。実績重視で手堅く資産を運用したい方や、スピーディーに収益化を目指す方に適した投資手法です。
現在販売中の中古・稼働済み太陽光物件を見てみる
中古・稼働済みの物件