ソーラーフロンティア、川の斜面に太陽光発電設置
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全国初、川の斜面にCIS薄膜太陽電池 発電以外のメリットも
ソーラーフロンティアは、「亀田郷土地改良区」が実施する「小松堀排水路発電施設」と「松山発電施設」の2つの太陽光発電事業において、同社のCIS薄膜太陽電池が採用されたと発表した。「小松堀排水路発電施設」は全国初の農業用排水路法面への大規模設置事例となる。
「亀田郷土地改良区」は新潟市の都市部に近接し、農業地域の総合的な環境整備と有効活用が課題であった。今事業では、同施設で発電された電気は全て東北電力株式会社に売電され、亀田郷土地改良区における揚水・排水施設等の管理費負担を軽減して持続可能性の高い農村環境整備へと利用される。同区が主体となって取り組む太陽光発電事業の先行的事例でもある。
「小松堀排水路発電施設」は全国初となる農業用排水路法面(のりめん)への大規模設置事例である。設置場所は新潟市江南区早通地内ほか。面積は約3,000平方メートル。太陽光発電容量は368kW。モジュール設置枚数は2,232枚。年間予想発電量は368,000kWh。
「松山発電施設」は、設置場所が新潟市江南区松山地内。面積は約5,200平方メートル。太陽光発電容量は432kW。モジュール設置枚数は2,620枚。年間予想発電量は432,000kWh。
将来的には、モジュール設置による雑草抑制と法面維持の両立、新たな農業エリアの景観の創出といった、発電以外のメリットも期待される。
同地区では2011年から農業用水路法面を有効活用した太陽光発電の実証実験が実施されており、ソーラーフロンティア製CIS薄膜太陽電池の実発電量の高さや、積雪時の雪の滑り落ちの良さ、部分的な影の影響の少なさ、メンテナンスコストの低さ等の特長が確認されてきた。そのため、本事業にはCIS薄膜太陽電池が採用された。
今回のように川沿いへの設置は一般の方はなかなか難しいですが、自治体などではこういった方法でも設置が進む可能性がありますね。日本ではメガソーラーを設置できる土地が限られているため、今後もこういった形での設置が増えていくでしょう。
雑草の処理は太陽光発電システムの保守・管理面での課題ですが、モジュールの設置で雑草抑制が期待されるというのは逆の発想で面白いですね。
ソーラーフロンティアは遺跡の近くでも太陽光発電を設置していたりと、様々な取り組みをおこなっています。ユーザーからは実発電量の多さが注目されていますが、こういった新しいことに取り組んでいく姿勢も人気が高い秘密なのかもしれませんね。