太陽光発電廃棄費用積み立てガイドライン案

著者名:
Tomatosoup
公開日:
閲覧数:
3067
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以前から言われてきた太陽光発電の廃棄費用積み立てのガイドライン案が公表されました(廃棄等費用積立てガイドライン(案)に対する意見公募について)。8月15日までパブリックコメントを募集しています。

 

2022年から積み立てが開始されるようなので、「知らなかった」なんてことが無いようによく見ておく必要があります。内容をザっと見てみますと、概要は次のようになっています。

  • 積み立てには「外部積み立て」と「内部積み立て」が可能
  • 外部積み立ては政府が認める機関で行い、積立金は毎月の売電金額から源泉徴収される
  • 内部積み立ては政府の薦める方法に従って発電事業者が自主的に積み立てる
  • 積み立てはFITの後半10年で行い、金額は売電金額に従って下表のように規定される。この金額は重要です。

  

 

私は廃棄費用を積み立てることには賛成です。もともとFITの買取り価格には廃棄費用が計上されていますので、その分を発電事業者が管理しなければならなかったので、面倒だと思っていました。ガイドラインの「外部積み立て」で行えばその手間が省けますので歓迎できます。

 

ただ、外部積み立てを行う機関はしっかりと管理して欲しいですね。ガイドラインを見ますと、外部機関は積立金を運用しても良いことになっています。運用益は管理費用に充てて積立金には上積みされません。そこは認めるとしても、逆に運用損を出した時には外部機関で補填して欲しいですね。このような外部機関は第3セクター的になって、経営が甘くなりがちです。外部積み立てはこの辺りの不安が残ります。

 

とは言え、内部積み立てで行うといろいろ自分で管理する手間が煩わしく、小規模の発電所運営者は外部積み立てで行うことになると思います。従って、外部積み立て機関は積立金の運用状況を完全公開する義務があると思います。ガイドラインを見ると積み立て状況については定期報告することになっているようですが、運用状況については開示義務を規定していません。

 

今はパブリックコメント募集期間中なので、私はこの辺りをコメントしようかなと思っています。皆さんもガイドラインを読まれて、気になるところがあれば是非コメントを出すようにしてください。くれぐれも「知らなかった」と言うことが無いように。

 

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