パネルの値段が下がっている
- 著者名：
- Tomatosoup
- 公開日：
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- 662
私はPV insightsというサイトで太陽光パネルの価格動向を定点観測していますが、それによると最近パネル価格の低下が顕著に見られるようになってきました。下図のとおりです。
このサイトでは太陽光パネルのメガソーラークラスでの取引の最低価格を捉えているらしく、価格の絶対値は随分安く感じられますが、経時的な変化については参考になると思います。まぁ、私の感覚ではこのサイトの価格の2倍ぐらいが一般的な価格になるのではないかと思います。
で、グラフを見ると、ここ1-2カ月は明らかに価格が低下していますね。今は円安なので日本国内では様子が違うかもしれませんが、国際的にはこのような傾向にあると見た方が良いでしょう。
しかし最近はインフレ傾向にあるのに、なぜ太陽光パネルが値下がりするのか不思議に思っていました。そうすると次のような記事を発見しました（中国の太陽電池市場、深刻な供給過剰の先にある「ペロブスカイト太陽電池」への期待）。
この記事によると、中国では太陽電池分野へのメーカーの乱入のために深刻な供給過剰が起こっているとか。特に上流のウエファーやシリコンでの過剰が深刻で、シリコンでは生産の半分しか需要がない状況だそうです。この分だと、当分はパネル価格は低めで進みそうですね。太陽電池は生産段階での付加価値が低くて、大量生産が始まると値崩れしてしまい、中国のような国が参入してくるとビジネスを継続するのが困難なようです。日本のメーカーは撤退していて良かったかもしれません。
この記事の後半では、今後の太陽電池はペロブスカイトのような新しい技術で市場を獲得していくことになるだろうと予測していますが、私はそこには懐疑的で、もう太陽電池の市場は成熟してきていて、生産は中国のような国に任せておいた方が良いと思います。日本はエネルギーの効率的な運用のようなソフト分野に注力した方が良いのではないでしょうか。
しかし、そのような分野にもAIの開発などに国力をつぎ込んでいる中国と闘っていかなければならないので楽ではありませんが・・・。
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