サーモカメラによる太陽光発電パネル観察

著者名:
Tomatosoup
公開日:
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サーモカメラを使って私が発見したパネル異常を紹介していきたいと思います。使ったサーモカメラはFLIR社のE4です。なお、サーモカメラ像では温度像と実像を重ねてありますが、この二つを正確に重ねるのは難しいのでズレが生じます。それを前提に像を見て下さい。

 

まず発電不良の例です。

 

写真の右側に色と温度の対比が示されています。また中央の丸で示した部分の温度が左上に示されています。写真では右下のセルが白くなって42度強になっています。中央の丸で示された部分が38.6度なので右下のセルは他のセルより4度ほど高くなっています。これは前回説明しましたように、このセルが発電していないことを示しています。 ただ、セル不良かなと思っていろいろ調べ、再度観察すると温度上昇は消えていました。一時的な現象だったようですが、原因は良く判りません。

 

次にクラスタ断線の例。

 

上の写真では一番下のパネルの下の2列が白くなって温度上昇していることが判ります。この場合も温度上昇は4度ほどなので、この2列が発電していないことになります。多分、この2列のどこかでインターコネクタが断線し、バイパスダイオードの方に電流が逃げているのでしょう。このモジュールは6列ですが、2列ごとにバイパスダイオードが接続され、一番下の2列分をバイパスするダイオードが動作していることになります。バイパスされた2列は発電しませんが、残りの4列は正常に発電します。 (バイパスダイオードは裏面の出力カバーの中にあり、バイパスダイオードが動作すると少し熱を持ちますのでそれがこの写真でも判ります。このモジュールの左の中央部分が少し白くなっているのがお判りでしょうか。)

 

次にホットスポットの例。

 

これは白い部分が68度にもなっています。中央の丸の部分が44度ですから、白いところだけが異常発熱していることになります。この2セルは何らかの原因で発電不良になり、それが進んで電流を阻止し、他の部分での発電分も喰ってしまっています。68度だからまだ良いですが、一つだけだともっと発熱してガラスが割れたり発火したりしてしまいます。危険です。

 

最後に接続不良かなと思われる例(ホットスポットかもしれません)。

 

これは白いところの温度が98度とかなり高温です。像を見て頂ければセルに二つあるインターコネクタの内、片方だけが発熱しているようです。このインターコネクタが接続不良となって発熱しているのだと思われます。一つのインターコネクタに流れる電流は1-2Aほどで、もし接続抵抗が1オームだったとすると1-2Wの熱が発生するわけですが、接続面積が小さいと意外に高温になってしまいます。この場合もガラスが割れたり発火したりしますので危険です。

 

以上が私が見つけてきた発熱異常の例です。慣れたら簡単に異常が発見できますので、太陽光発電所を持っている方はサーモカメラを持っていると便利ですよ。

 

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