太陽光発電所の定期検査で分かったこと

著者名:
Tomatosoup
公開日:
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私は運営している発電所の通常の管理を専門の管理会社に委託しています。管理費は50kWの低圧発電所で年間18万円と少し高めですが、結構しっかり運営管理しています。従って運営を丸投げしていても安心ですが、年に一度の定期検査には立ち合いに行くことにしています。これはオーナーの責任として年に一度は現地状況を見ておきたいと思うことと、運営会社とのコミュニケーションを良くしておきたいという理由からです。コラムを読まれている皆さんの中で、発電所の管理を丸投げされている方もおられるかと思いますが、できれば定期検査ぐらいは現地に出かける方が良いと思います。

で、
業者による定期検査では目視検査やソラメンテを使ったストリング検査、雑草処理などを行っています。雑草処理や目視検査などは月に一度ぐらいの頻度でやっているようで、また異常発生時の駆けつけ対応もやってくれます。上記の定期作業は全て業者がやるため、立ち会っていても暇なので私はIRカメラを持って行き、一通り異常がないか見るようにしています。ただ、今回の定期検査は天気が悪かったので、IRカメラの検査は行わず目視検査だけを行いました。

 

業者による定期検査では、ソラメンテ検査で異常はなく、目視での検査や雑草の状況も問題はありませんでした。ただ、私は自分で行った目視検査で一つ発見したことがあります。

 

この発電所はFIT初期の頃の発電所で、低圧分割で分譲していました。その内の一つを私が所有している訳ですが、隣接している他の発電所の状況も参考のために許可を得て目視できることになっています。今回も他の発電所の様子を観察して気がつきました。

 

ここでは分割されたどこの発電設備も同じ機材で作られていますが、よく見ると太陽光パネルの電極パターンが何種類かありました。このパネルは中国製のもので、多分、その会社ではバッチによって電極パターンが異なっているのだと思います。それで、更によく見るとある電極パターンにスネイルトレイルが多く発生していることに気がついた訳です。酷いものでは下の写真のようにスネイルトレイルが発生しています。

ということは、このスネイルトレイルはあるバッチの太陽電池にスネイルトレイルが発生しやすいということになりますね。言い換えると、このスネイルトレイルはモジュールの品質に依存して発生している可能性が高いということになりませんか?

 

よくスネイルトレイルの発生は工事中にパネルの取り扱いが悪くて発生すると言われますが、今回の現象はそうでないことを示しています。多分、スネイルトレイルのよく発生している電極パターンのバッチは、生産管理が悪かったか、品質の違った基板が使われたなどの理由があるのだろうと思います。

 

私は昔から、「スネイルトレイルの発生はモジュールの品質に依存している」という考え方をしていて、今回の検査でもその思いを強くしました。

 

もっとも、今回のソラメンテでの検査は他発電所を含めた全発電システムに対して行われ、どことも異常は見られませんでした。また私は自分の発電所の発電状況の検証のために、分譲の他の発電所の発電データも許可を得てもらっていて比較検討していますが、そのデータでもこれまでのところ特に異常は見られていません。スネイルトレイルはこの発電所の稼働後1年ぐらいで発生し始めましたので、気になって悪影響がないかずっと見てきていますが、まだスネイルトレイルによる電気的問題は発生していないと思われます。

 

まぁ、まだ稼働4年なので今後問題が起こるかもしれません。取りあえず、4年程度ではスネイルトレイルによる電気的悪影響は出ないと言えますが、今後も引き続きしっかりモニタリングしていきたいと思っています。

 

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