夏の異常高温で太陽光発電はどれぐらい損したか

著者名:
Tomatosoup
公開日:
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今年の夏は異常高温でしたね。太陽電池は温度が上がると効率が下がると言われていますので、異常高温で損したのではないかと心配になります。異常高温の影響を少し調べてみましょう。

 

まず一般的に、太陽光パネルは温度上昇によって効率が0.3-0.5%/℃ぐらいの割合で下がると言われています。この割合は太陽電池の種類によって異なりますが、同じ種類であってもメーカーやロットによってかなりばらつきが生じます。CIS太陽電池は温度依存が小さいと言われていますが、それでも0.3%/℃ぐらいの割合で効率が下がります。つまりCISはシリコン太陽電池の温度係数が少ないものと同じぐらいで、それほど変わるわけではありません。ここでは、代表的な値として0.4%/℃ぐらいの割合で効率が下がるものとします。正確に言うと温度上昇に対し効率が下がるので温度係数はマイナスになります。

  

練習問題として100Wの出力を出している太陽電池の温度が10度上がった時を考えてみましょう。

10度上がることで
  0.4% × 10℃ = 4%
  つまり4%出力が下がることになります。100Wの4%というと
   100W × 0.04 = 4 W
  つまり4W下がることになります。したがって
  100W - 4W = 96W
出力は96Wに下がることになります。

 

次に、パネルの温度がどれぐらい上昇するかを考えます。太陽光パネルは光を当てず何もしなければ気温と同じ温度ですが、強い太陽光が当たると気温より30℃ぐらい上昇します。温度上昇幅は気温が高い時も低い時もあまり変わりません。冬場で気温が10℃ぐらいならパネルは40℃ぐらい、夏場で気温が30℃ぐらいならパネルは60℃ぐらいになります。まぁ、光の強さは太陽の傾きも影響するので、冬場はでこれより少し低く夏場は少し高くなるかもしれませんが、それほど大きく変わらないと思います。要するにパネル温度の変化は気温の変化と連動すると考えてよいでしょう。

 

では、今年の夏の平均気温は平年よりどれぐらい高くなっているでしょう。平年より2-3℃高いのかな? そうすると太陽電池パネルの温度も平均2-3℃ぐらい高くなりますね。多めに見ても4℃ぐらいでしょう。パネル温度が4℃高かったとすると、

  0.4% × 4℃ = 1.6%

異常高温のパネルの出力低下への影響は1.6%、ざっくり1-2%ぐらいでしょう。つまり夏の1か月ほどのあいだの出力が1-2%低かったことになります。意外に少ないですね。これなら一年間の発電量への影響はほとんど無いと言えます。良かった良かった。

 

ところで、一年で一番発電量の多い月は5月です。この説明に「夏場は温度が高くなるので5月ぐらいの方が発電量は多くなる」と言う人がいますが、これは正しくありません。確かに夏場は温度が上がるので効率は下がりますが、5月と8月の気温の差は10-15℃ぐらいで、熱による効率低下は5%ほどとなり、それほど大きくありません。それより5月は8月よりずっと日射量が多いので、その結果、5月の発電量が多くなります。

 

以上、雑知識でした。

 

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