発電事業者が「発電側基本料金」を払わなければいけなくなる?!

著者名:
Tomatosoup
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皆さんは「発電側基本料金」のことをご存知でしょうか。これは、電気供給に係る費用はこれまで利用者である需要家が電気代として負担していたものを、これからは発電事業者も負担するようにしようと言う話です。従って、これからは(2023年度かららしい)発電事業者は電気を売って収入を得ると同時に、送電業者に送電線の利用料金を「発電側基本料金」として支払うようになる時代が来るようです。その制度の詳細設計が資源エネルギー庁を中心に行われていて、5月12日にもその会議が行われていたようです(発電側課金の調整措置について)。難解な内容ですが、私なりに解読してみました。

先に結論から申し上げますと、これから太陽光をやる人は、この発電基本料金を前提に売電価格が決められていくのでそれほど影響は無いですが、既にやっている人(特にFIT太陽光)は追加負担が発生しそうな状況です。

もう少し内容を見てみましょう。

 

まず、発電事業者が負担すると言っても、それは発電コストに跳ね返ってしまいますから、発電事業者は電気代を上げることになり、結局は電気代に跳ね返って需要家が負担することになります。これは経済原理ですね。ただ、資源エネルギー庁は、電気代を上げてしまうより名目を別にして、送電線整備費用として別途徴収する方法をとるみたいですね。話が複雑で判り難くなる気もしますが、そこが狙いなのかもしれません。

 

問題はFIT発電事業者です。FIT電気は売電価格が決まっていますから、発電コストが上がってもそれを売電価格に反映することができません。純粋に出費増となり、場合によっては赤字になる恐れもあります。このために資源エネルギー庁はFIT発電事業者に対して何らかの救済措置をとろうとしています。ただ、FIT発電でも初期の太陽光(40円、36円、32円案件)は十分に利益を得ている筈ですから、救済措置はそれほど必要ないのではないかという話になってきています。従って、初期のFIT太陽光発電は特に負担増になりそうな状況です。

 

で、この送電線整備のための基本料金は年間1800円/kWぐらいになると言われています。いろいろ議論があって、発電側にこの半分ぐらいは負担させようということになっています。そうすると50kWの発電所なら

   1800 ÷ 2 × 50 = 45000

つまり、毎年45,000円ぐらいの負担増になりそうです。

 

確かに初期のFIT太陽光なら吸収可能な額かもしれません。ただ、初期のFIT太陽光というのは、新しい市場を創出するために意図的に「利益を保証」して立案・運用していたものです。それを後になって「保証した利益を返せ」と言われるわけですから、何ともやりきれないですね。

 

これから細かい修正はあっても、大きな流れでは上述の方向で動いていき、初期のFIT太陽光は負担増になると思います。私も初期のFIT太陽光を運営している事業者の一人ですが、私たちが「FITで不当に利益を得ているから返せ」というように言われることには忸怩たる思いです。多少の負担増は仕方がないにしても、私たちが太陽光の市場創出や送電線整備に大きく貢献し、これからも貢献するということを十分に認識・周知してもらいたいですね。

 

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