太陽光発電と蓄電池で電気が使い放題、おまけに利益が出るって本当?

著者名:
Tomatosoup
公開日:
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太陽光発電と蓄電池で電気が使い放題になるなんて夢のような話だと思っていたのですが、そういう記事がありました(太陽光発電の家を建てて2年、光熱費高騰でもエアコンが使い放題&電気代黒字に)。太陽光発電推進派の私としては歓迎すべなのですが、本当にそこまで可能になっているのか気になって、記事を見てみました。

簡単に記事を紹介しますと—–13.25kW(記事ではkWhとなっていますがkWの間違いですね)の太陽光と7.04kWhの蓄電池を250万円で導入し、補助金60万円を得て、設備のローンが月々4000円となったが、使い放題に電気を使っても売電と買電の差で年間10万円の利益が出た—–というものです。

 

私の太陽光発電に対する基本的な認識は、今のコストなら発電した電気をそのまま使える昼間の電気需要のあるところでは自家消費に導入する価値があるというものです。今なら太陽光発電設備は1kWあたり20数万円で設置でき、そのまま使えば20年寿命としても1kWhあたり12-13円のコストになるので、普通の住宅は勿論、高圧受電の事業所などでも経済的に有利となります。うまく30年使えれば高圧受電の工場でも経済性がとれます。これが最近非FITで太陽光を導入する事業所が増えている理由です。

 

ところがこの記事では太陽光発電に「蓄電池」まで導入していますね。蓄電池まで導入すると、今の価格では経済性が取れないと思うのですが、記事をよく見てみましょう。

 

まずこの記事の設備は太陽光発電13.25kWと蓄電池7.04kWhで250万円となっています。随分安いですね。太陽光発電だけ(つまり蓄電池がタダ)と見てkWあたりのコストを計算しても19万円と大変安くなっています。あの安いテスラーの蓄電池でも10kWhあたり100万円ほどしてましたから、蓄電池の高い日本では7kWhで100万円以上することは十分考えられます。もし太陽光パネルが十分に安かったら、両方で250万円になるかもしれませんが、今の日本でそんなに価格が下がっているのでしょうか。本当にこれだけ安いと確かに導入する価値があるでしょう。

 

それに250万円の設備に60万の補助金がついて実質190万円になっているとのことですが、このローンが月々4000円というのはどういう計算なのでしょうか。35年返済でも無理だと思うのですが・・・。ボーナス返済があるのですかね。それならそれも計算に入れないといけないし、35年だと、太陽光は持つかもしれませんが、蓄電池は確実に更新が必要ですね。しかも2回ぐらい。

 

まぁ、あちこちいろいろと疑問点は出てくるのですが、結果としてこの記事のオーナーは電気使い放題で年間10万円の黒字を出しているようです。どういう生活をすればそのようになるのか難解です。注目点としては、この設備は太陽光発電が13.25kwとやたら大きいこと、普通の家だとせいぜい5kWぐらいですからね(私の家は5.9kWです)。これだけあれば十分余剰電力を売電できます。売電価格は判りませんが、太陽光は格安で導入しているので利益が出そうです。またエコキュートや夜間の割引電気を使っているので、この辺りも利用して利益になっているのかもしれません。でもどこか計算を間違っているのではないですかねぇ。

 

 

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