太陽光発電に使われる言葉、設備利用率、これ大事

著者名:
Tomatosoup
公開日:
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前回まで日射強度/日射量について説明してきました。日射強度はその時の太陽電池の出力、日射量は一定時間内の太陽電池発電量の推定に使えます。

 

太陽電池の定格は日射強度1kW/m2の時の出力を表しています。日本では平均的な一日の日射量は3.5kWh/m2で、エネルギー的には1kWh/m2の光が3.5時間照っている量です。つまり太陽電池が定格で3.5時間発電できることになります。そうすると1日は24時間ですが、平均的な日射量では太陽電池は定格で3.5時間ぐらいしか発電していないことになります。

 

もう少し正確に言うと、太陽電池は陽が当たると温度上昇で発電効率が落ちます。また発電システム全体では配線ロスやパワコンロスなどで、更に発電効率が落ちます。太陽光発電全体では2割ぐらい効率が落ちると考えられます。

 

従って、平均日射量3.5kWh/m2の日射量があっても、発電量は3.5時間分の発電量から2割ぐらい落ちることになるので、例えば1kWの太陽電池の発電量は次のようになります。
  1 kW × 3.5 kWh/m2 × 0.8 = 2.8kWh
これは太陽電池が定格(1kW)で2.8時間発電したことと同じですね。 このように24時間に対して、実際には定格で何時間分の発電をしているかという割合を「設備利用率」と言います。

 

上記の場合の設備利用率は、
   2.8時間 ÷ 24時間 = 0.117
つまり11.7%となります。

 

上記の発電量は1日で考えましたが、1年で考えると
   3.5kWh × 365 = 1277.5 kWh
となります。「パネル1kWの1年間の発電量」が1277.5kWhになることを示しています。

 

つまり「設備利用率」も「パネル1kWあたりの1年間の発電量」も「パネル1kWあたりの1日発電量」も同じものを表しており、相互に換算可能です。

 

「設備利用率」はFITの買取価格を決める際に使われたので、急に脚光を浴びるようになったと思います。初めFITの買取価格を決める時は、設備稼働率を控えめの11%ぐらいにしていたのではないかと思います。

 

しかし、もともと一日平均3.5kWh/m2という日射量は水平面に対しての値で、太陽電池のように傾斜面に対する日射量は3.5より大きくなります。また、いろいろなロスも想定していたよりは小さかったようです。従って設備利用率は思っていたより良く、当初のFIT買取価格に使った値はかなり控えめに見た数値だったようで、その結果、高い買取価格が設定されることになりました。

 

今では設備利用率は12-13%ぐらいあると見られています。また、過積載などの場合はパワコン定格に対して14%以上になることもあり、FITの買取り価格設定には設備利用率をもっと高く見る必要があると言われています。今では過積載を前提にした設備利用率でFITの買取価格を決めるように変わってきました。逆に言うと、これからは過積載をしないと損という状況になっています。

このあたりはしっかり知っておいた方が良いですね。

 

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