住宅用太陽光は採算が悪い

著者名:
Tomatosoup
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このコラムの読者は産業用の太陽光をやっている人なので、住宅用太陽光の話は少し縁遠いかもしれませんが、私は産業用と共に住宅用太陽光も屋根に載せていて、そちらの採算性と産業用を比較しながら運営しています。その経験で産業用と住宅用は違うなと感じています。特に住宅用の採算性はかなり悪いではと思いますので少し触れます。

私の住宅用太陽光は買取り価格38円です。今に比べるとかなり高いですが、それでも10年でぎりぎり元が取れるというぐらいです。住宅用の買い取り期間は10年ですので、ほとんど儲けにはなりそうにありません。

 

私が住宅用太陽光を導入する時には5社ほどから見積もりを取り、その中で中ほど価格の業者で設置しました。従って、安い業者で設置していたら、もっと儲けが出ていたでしょうけれど、安いところの業者は何か頼りない感じだったので、信頼できそうな中で一番安いところを選んだ結果このようになっています。この判断は間違っていなかったと今でも思っていますが、やはりもう少し稼ぎたかったですね。ただ、私の周りの人で住宅用太陽光をやっている人の話を聞くと、10年で元が取れるかどうかという人が殆んどです。

 

住宅用太陽光の投資回収が難しかった理由を私は次のように考えています。

 

住宅用太陽光はあまり太陽光について詳しくない人も多く導入していました。このため業者からは価格設定がやり安かったと思います。多分、高値買取り期間10年で元が取れるかどうかぐらいにギリギリ高く価格を設定し、ユーザーには「元が取れるので有利ですよ」という感じで販売したのでしょう。その後、買取り価格が下がるたびに、太陽光の価格も比例して下がっていたのはその現れです。実際のコストからみた価格はもっと安くできたのではないかと思われます。利益は、メーカーや設置業者、販売店や電力会社などに薄く分配されたのでしょう。そのためそれぞれはそれほど設けたという意識は無いかもしれません。もちろん住宅用太陽光の購入者にも少しの利益が回りました。ただ、日照条件が悪い家などでは投資が回収できないところも結構あるようです。

 

私の住宅用太陽光も、少し儲かるかという状況ですが、まぁ、私は今の状況で満足しています。他のところも同じような状況ではないでしょうかね。これと比較すると産業用の場合は買い取り期間が20年と長いうえに、kWあたりの建設コストも住宅用より低く抑えることができました。この結果、産業用の太陽光は確実にIRR 5-6%の利回りが得られそうです。

 

このように住宅用太陽光に比較して安い産業用太陽光でも、海外に比べると高いと言われています。そうすると住宅用太陽光はかなりバカ高いということになってしまいますが、どうしてなのでしょう。複雑な流通機構や商習慣があるのでしょうかね。

 

 

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