野立て太陽光発電所用の土地は「売買or賃貸」どちらがいいのか?

著者名:
サムライ大家
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8349
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果たして正解はあるのでしょうか?

 

こんにちは。サムライ大家です。

 

野立て太陽光発電所の案件には、土地が所有権のものと、賃貸のものとが存在します。果たしてどちらが良いのでしょうか?正直、これはかなり難しい問題です。何が本当に正しいのかは結局のところ分かりません。そもそも正解なんて無いのかもしれません。

 

…とは言っても、わからないで終わりでは意味がありませんので、私なりの考えをお伝えさせて頂きたいと思います。

 

これは、発電所をどのように運営していくのか、出口はどうするのか、といったこととも関係してくるテーマだと思いますので、その辺りと絡めてお伝えします(※ただ、出口の詳細についてはまた別のコラムで)。

 

私は現状すべて「所有権」

 

ところで、私はどうなのかと言いますと、いまのところ全案件が「所有権」です。

 

土地はすべて売買で購入しています。その理由は、売電事業を30年単位で継続するつもりでいるからです。もちろん、途中で売却する可能性もありますが、基本は30年で考えています。

 

賃貸であっても20年経過後に期間延長をお願いすればOKしてくれる可能性はあるものの、やはり不確定要素は排除しておきたいです。20年経過後に貸主の事情で延長不可になってしまう可能性もありえるからです。売主が21年目に賃貸を更新しようと好意的に言ってくれていたとしても、そんなのその時になってみないと分かりません。売主が亡くなって相続がなされ、相続人がNGを出すかもしれません。

 

私は、パワコンを15年目で交換し、さらに15年間の合計30年間で発電所を運営するつもりでいます。太陽光パネルは30年間そのままです。もちろん劣化により一部交換が必要になるかもしれませんが、25年は保証しているメーカーも多いので30年間は持ってくれることを祈りつつ…。

 

一方、固定価格買取制度(FIT制度)の下では全量買い取り期間は20年ですので、21年目以降の価格はどうなるかは読めません(7円~10円程度に落ち着いてくれることを期待しています)。しかし、ローン返済は終了しているので、20年終了後にすぐに撤去してしまうのは勿体ないと考えています。また、「再生可能エネルギーの普及により温室効果ガスの削減に貢献する」という目的からも、長期で発電を継続する意思があります(メンテナンスも頑張ります!)。

 

一方、20年後に売電を終了してすべてを引き上げるつもりでいるのであれば、賃貸もよいと思います。特に、将来土地の売却が見込めないような山の中などの案件は、賃貸の方が無難かもしれません。

 

売電単価40円、36円の時代は低圧分譲(低圧分割)が認められていました。低圧分譲とは、高圧発電所が設置できるくらいの広い土地を分譲(分割)して1つ当たりのサイズを低圧にして販売する手法です(低圧分譲は現在は認められていません)。

 

これらの高い単価の案件は、山を切り開いて広大な土地を確保していることが多く、建築基準法上の道路に接道していないことが多いです。こうした土地の条件が悪い案件(でも利回りが高い案件)については、将来土地の売却が見込めない可能性もあります。20年経過後に設備を撤去して土地だけ売却する難しさを想定すると、賃貸に軍配が上がりそうです。

 

また、土地が賃貸だと金融機関によっては融資が付かないことがあるので、途中での売却は難しくなる可能性があることも念頭に置いた方がよいでしょう。数年保有して売却するような人は、買主の融資可能性を考慮して、山の中の接道の無い土地であっても所有権を選んだ方が良い場合もありえます。

 

おそらく、これからも40円、36円時代に設備認定を取ってある「山の中の低圧分譲案件」は出てくるでしょう。そうした案件を購入する時には、所有権又は賃貸、どちらにすべきかよく考えた方がよいと思います。

 

ちなみに、私はいまから購入するなら24円、21円で高利回りを確保している個別案件を選びます。低圧分譲案件については、土地次第(接道状況など)では検討の土台に乗るかもしれませんが、基本的には探してすらいません。

 

結論としては、「①将来売却できる見込みが無い悪条件の土地⇒賃貸」、「②将来売却できる見込みがある好条件の土地⇒所有権」が一つの答えではないでしょうか。そして、「③売電事業をどの程度継続していくのか」もさらに考慮して所有権又は賃貸を判断するのが一案だと思います。

 

私のように30年単位で売電事業を継続するつもりの人であれば、将来の売却が十分に見込める土地(例えば市街化区域の土地(高くて採算が合いませんが…))を所有権で購入するのが理想です。売電単価が低下している今、採算の合う好条件の土地を見つけるのは大変ですので、よほど行動しないと奇跡の土地には出会えません。

 

まとめ

 

何だかまとまりのないコラムになってしまいましたが、太陽光発電所投資で誰しも気になるテーマ「土地は所有権、賃貸のどちらがよいのか?」への1つの回答は、以下の通りです。

 

①将来売却できる見込みが無い悪条件の土地⇒賃貸
②将来売却できる見込みがある好条件の土地⇒所有権

さらに、

③売電事業をどの程度継続していくのか、も考慮して総合的に判断(例えば、売電事業を20年を超えて長期で継続していくつもり⇒所有権、20年未満で辞める⇒賃貸、など)

 

本当に難しいテーマです。。。

 

それではまた次回、よろしくお願いいたします。

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