20年後の約束…守れますか?

著者名:
サムライ大家
公開日:
閲覧数:
1338
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こんにちは。サムライ大家です。

 

「20年後の約束」

 

えっ何のこと?と思った人が多いかもしれませんが、中にはピンとくる人もいるのではないでしょうか。

 

野立て太陽光発電所の案件の中には、数は多くありませんが、

 

・20年後の設備撤去費用を売主が負担する
・20年後の設備撤去費用を施工業者が負担する

 

などの特約がついたものがあります。

 

このように、撤去費用が売主(土地の地主)又は施工会社持ちというのは、土地が賃貸の案件に時々見られる契約内容だと思います。

 

野立て太陽光発電所に土地賃貸で投資する場合、土地の賃貸契約期間は20年であることが多いですよね。20年経過後に、賃貸を継続したい場合は、その時に地主さんと交渉することになります。交渉の結果次第で、21年目以降も賃貸契約を延長できる場合もあれば、その時点で設備を撤去しなければならない場合もあります。

 

通常、撤去費用は買主が負担するのが原則ですが、この特約は、固定価格買取期間(20年)経過時点で、設備は撤去するものの、撤去費用は売主又は施工業者側に発生し、買主(投資家など)側に発生しないという好条件の内容なのです。

 

このような特約についてどう思いますか?

 

一見すると「ラッキー」「楽でいいや」「出口が見えるから安心して投資できる」といった楽観的なイメージもあるかもしれません。

 

20年後のことは正直、誰にも分らない

 

ただ、サムライ大家は、この契約内容には注意が必要だと思っています。

 

20年後の約束を守れる人って、一体どのくらいいるでしょうか?

 

施工会社について考えれば、20年後に会社として残っている確率はどの程度でしょうか。これはかなりシビアな目で見なければならないと思います。こう言っては何ですが、残っている確率の方が低いのではないでしょうか。

 

また、売主(地主)について考えれば、この売主さんが生きている確率は、どのくらいでしょうか?地方の土地所有者は高齢の人が多いです。相続が発生するかもしれません。その時、土地の権利を引き継いだ親族(子供?)が、「撤去費用を負担するなんて、そんな話は聞いてない!父親が勝手に約束しただけじゃないか!」とゴネる可能性も十分ありえます。もちろん契約に効力があるわけですが、相続人が撤去費用を捻出できないことも考えられます。

 

いくら契約に撤去費用負担は売主(又は施工会社)とあっても、実際に撤去してもらえるかどうかは先のこと過ぎて分かりません。

 

もちろん、このような特約はいいことです。何もなければ買主が撤去しなければならないわけですから。

 

しかし、特約の実現可能性は低いと考え、自分で撤去費用を負担することを想定した上で購入すべきだと思います。

 

特約はあっても、本当に撤去してもらえたらラッキー。そのくらいの心構えでいないと20年後に焦ることになるでしょう。

 

まとめ

 

土地賃貸の野立て太陽光発電所案件に見られる「20年後の太陽光設備の撤去費用を売主が負担する、あるいは施工業者が負担する」といった特約。

 

この約束が20年後に守られるかどうかは誰にも分かりません。

 

もし、この特約付きの案件を購入する場合、守ってくれたらラッキーくらいの心持ちで、しっかり自分でも撤去費用を積み立てていくべきだと思います。

 

それではまた次回宜しくお願い致します。

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