現在55円/kWhの高単価!小型風力発電所(20kW未満)の未来はどうなるのか!?

著者名:
サムライ大家
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※画像は経済産業省資源エネルギー庁のHPから一部抜粋したものを一部強調しています。

 

こんにちは。サムライ大家です。

 

サラリーマン投資家や中小企業経営者にとって、太陽光発電所投資に並んで興味がある分野が小型風力発電所(20kW未満、陸上の風車)かと思います。

 

この小型風力の固定買取価格は現在55円/kWhです。FIT制度開始から高い単価のまま推移してきました。おかげで小型風力発電所の利回りは太陽光発電所よりも高い案件が多いように思います。

 

表面利回り12%~13%の案件もチラホラ見かけます。信販会社も融資を出しますし、地元の地銀にも積極的な所があるようです(金利は3%程度と、太陽光に比べると少々高めな印象ですが)。

 

さて、この小型風力ですが、買い取り価格が高止まりしているのは、裏を返せば導入がそれほど進んでいないからと言えます。

 

ここ最近の話ですが、小型風力について少々不穏(?)な空気が流れています。

 

平成30年2月7日の経済産業省「平成 30 年度 以降の 調達価格 等に関する意見」では、以下のようなことが検討されていました。

 

いくつか抜粋します(強調箇所は筆者追加)。

 

『また、今年度の委員会で行われた日本小形風力発電協会からのヒアリングでは、「2030年に小形風車の発電コスト30円/kWhを下回る」という目標が提示された。しかし、30円/kWh程度の価格で売電される場合、現在の電力市場価格等を考慮すると、現時点では、一般的な用途として現時点では、FIT制度からの将来の自立化を見通すことは困難と考えられる。』

『前述した事業者ヒアリングとFIT制度の趣旨を踏まえると、小型風力発電は、自家消費や防災用、離島等での活用といった特殊用途としてFIT制度外で進めていくことに意義はあり、こうした用途を中心に、小型風力発電産業が今後発展していくことが期待される。しかしながら、小型風力発電はFIT制度からの自立化が困難であり、55円/kWhといった高価格での新規認定を行い続けることは適当とはいえない。他方、20kW以上の風力発電と同じ買取区分でコスト効率的に事業を実施する案件については、20kW以上の風力発電と同区分として取り扱うことが適切である。

『小型風力発電 については、今回 の取扱いにより、調達価格は 55 円/kWh (2017 年度) 年度)から 20 円/kWh (2018 年度)に大きく低下することとなる。』

 

これらの記載からすると、今後、小型風力の買い取り単価が55円から大きく下がったり、FIT制度からの離脱がなされたりすることが想定されます。それがいつ適用になるのか、本当にそうなるのかはまだ分かりませんが、大きな流れはそのようになっているみたいです。

 

ここ数年で小型風力の導入件数が増加してきたところなので、ぜひともFIT制度の継続、太陽光のように段階的な単価の引き下げを願うばかりです。特に小型風力は、施工業者が試行錯誤でリスクを負って、案件を投資家に供給できる体制を整えてくれています。ようやく環境が整いつつあるのかなという印象で、これから期待される分野だと思います。

 

いきなり大きく単価が下がったりすると風力発電に取り組む事業者(施工業者)が付いていくのは困難です(施工業者さんの企業努力は我々が考えるよりもはるかに大変なものです)。そうすると、今後は新規案件が減っていき、現在の55円の案件が一気にプレミアム化するかもしれませんね。

 

今後の見通しは不透明ですが、小型風力を検討される方は行政の動向を注視した方ががよいかもしれません。

2018年度の小型風力発電の買取価格は20円+税と決定されました。(メガ発追記)

まとめ

 

今回のコラムでは、小型風力の売電単価が大きく下がったり、FIT制度から離脱してしまったりする可能性、そして現在の55円案件がプレミアム化する可能性についてお伝えしました。

 

小型風力を検討している方は経産省の動向に注目です。私としては、小型風力のことをもう少し長い目で見守って欲しいです。

 

それではまた次回宜しくお願いいたします。

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