安いからと言って「秘境」のような太陽光発電用地を選ぶと、思わぬ●●に仰天するかも!?

著者名:
サムライ大家
公開日:
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こんにちは。サムライ大家です。

 

前々回のコラムで、売電単価の低下と設備調達コストの低下はリンクしているものの、土地価格はあまり下がっていない印象があることをお伝えしました。

 

太陽光発電投資(事業)の成否は土地を安価に手に入れられるかどうかにかかっています。

 

しかし、ただ安ければいいというものでもありません。

 

秘境のような場所の土地は確かに坪単価も安いですが、売電終了後の出口に困る可能性があるという点で注意が必要です。ただ、今回のコラムでは別の観点から問題点に言及したいと思います。

 

秘境の土地の周囲には電柱が無い?

 

秘境案件の場合、周囲に全く電柱が存在しないこともしばしばです。電柱がないと売電できませんので新設する必要がありますが、その新設の電柱の本数が多いとコストが増えてしまいます。

 

電力会社は売電事業者から「連系負担金」を徴収します。周囲に電柱が全く無い秘境エリアだと、この連系負担金が異常に高額になります。

 

場所によっては100万円~200万円近くに上ります。

 

連系負担金がこんなにかかってしまうと、利回りもガクンと落ちてしまいますよね。これではいくら安い土地を仕入れても意味がありません。

 

そのため、連系負担金をできるだけ安くするために、土地周辺の電柱設置状況を考慮して土地を選ぶべきです。

 

高圧柱は近くにありますか?

 

そして、もう一つ。

 

連系負担金の額に大きな影響を与えるのが、トランス(変圧器)などを有する高圧柱が近くにあるかどうかです(ちなみに、冒頭画像の電柱は、いま仕込み中の案件近くの電柱写真なのですが、トランス無しと思われます)。トランス(変圧器)は電柱何本かに一本といった割合で設置されているバケツのような形のものです。これが最初から敷地内にあれば負担金はかなり少なくて済みます。

 

サムライ大家がいま仕込み中の案件Aは、敷地のすぐ隣地に高圧柱があるのですが、そこからケーブルを伸ばして敷地内に1本電柱を新規に設置する必要がありそうです。先日確定した連系負担金は約45万円でした。隣接して仕込み中の案件Bは約55万円でした。

 

そんなわけで、いくら安いからと言って「秘境」のような太陽光発電用地を選ぶと、思わぬ連系負担金に仰天することになるかもしれません。

 

発電所の規模と連系負担金の目安は?

 

連系負担金の額は発電所の規模にもよります。ある業者から聞いた話によると、おおよそパネル容量×1万円程度は想定しておいた方がよいとのことでした。

 

つまり50kWの太陽光パネル容量だと連系負担金は50万円くらいはかかるイメージです。

 

案件Aはパネル容量60kWで45万円程度、案件Bはパネル容量80kWで55万円程度でしたので、上記概算からすればまぁまぁ安かったのかな?という感触です。ただ、高圧柱が比較的近くてもこの額だったので頭が痛いです。案件Aは20万円~30万円くらいを期待してました(笑)

 

土地探しの際には、近くに電柱にあるかどうか、特に高圧柱があるかどうかの確認は大事です。

 

パッケージ商品だと連系負担金は不明かも?

 

ちなみに、連系負担金を特に意識することなく一つのパッケージ商品として発電所を購入した人もいるのではないでしょうか。

 

業者が負担金を見積もって総額の中に最初から入れて販売しているケースです。

 

企画段階では未確定の連系負担金が予想より多くなってしまっても業者が吸収する覚悟でやっていたりします。まぁ、大抵は損をすることがないように多めに計上しておくものでしょうけど…。

 

私が初期に購入した発電所は土地から仕入れるようなものではなく、パッケージ商品としての購入でした。そのため、自分で連系負担金を払う機会もありませんでした。実際、負担金がいくらだったのか知りません。自分で土地を探すようになって初めて意識するようになりました。

 

まとめ

 

ちょっと話がそれてしまいましたが、今回のコラムの趣旨は「安い土地だからと言って、周囲に電柱の無い土地を買ってしまうと、連系負担金が高額になってしまい、結局期待していた利回りが得られないことがあるので注意が必要である」という点です。

 

そして、周辺環境に大きく影響を左右されるので全く根拠はありませんが、連系負担金の簡易な見積もり方法として「パネル容量×1万円」を挙げました。

 

自分で土地探しをする際は、是非これらを頭の片隅に留めておいてください。

 

それではまた次回宜しくお願いいたします。

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