認定失効制度とは?太陽光発電の失効条件・期限・対策を解説 - 土地付き太陽光発電の投資物件探しは【メガ発】

認定失効制度とは?太陽光発電の失効条件・期限・対策を解説

認定失効制度とは?太陽光発電の失効条件・期限・対策を解説

認定失効制度とは、経済産業省が導入した、FIT認定(固定価格買取制度)を取得したにもかかわらず長期間稼働していない太陽光発電などの再生可能エネルギー設備を対象に、その認定を取り消す制度です。
この失効認定制度の目的は、国民の費用負担の抑制や電力系統の空き容量確保にあります。
本記事では、この認定失効制度について、失効の条件や期限、具体的な対策を詳しく解説します。

目次

太陽光発電の「認定失効制度」とは?未稼働案件の売電権利が失われる制度

太陽光発電の認定失効制度とは、FIT(固定価格買取制度)の認定を受けながら、定められた期限までに運転を開始していない発電設備の認定を取り消し、売電する権利を失わせる制度です。
この失効認定制度は、特に高い買取価格が設定されていた時期に認定を取得し、稼働させないまま権利だけを保持している「未稼働案件」を市場から整理することを目的としています。
認定失効制度についての正しい理解は、事業の継続可否を判断する上で不可欠です。

なぜ認定失効制度が導入されたのか?3つの背景を解説

なぜ認定失効制度が導入されたのか?3つの背景を解説

経済産業省が認定失効制度を導入した背景には、主に3つの理由があります。
過去に認定された未稼働案件が放置されることで、国民の電気代負担の増加、新規事業者の参入障壁、電力系統の容量圧迫といった問題が生じていました。
これらの課題を解決し、再生可能エネルギーの導入を健全に促進するために、未稼働案件に一定の規律を設ける必要がありました。

背景①:国民の電気代負担の増大を防ぐため

FIT制度の買取費用は、国民が支払う電気料金に上乗せされる「再生可能エネルギー発電促進賦課金」によって賄われています。
買取価格が高かった時期に認定された案件が、価格が下がった現在になってから稼働すると、その高い価格が適用され、国民全体の負担が増大してしまいます。
経済産業省は、このような将来的な負担増を抑制するため、未稼働案件を整理する必要がありました。

背景②:新規事業者が参入しやすい環境を整えるため

未稼働案件がFITの認定権利を保持し続けることは、新規事業者の参入機会を奪う一因となっていました。
特に、より発電効率の高い最新の設備を導入して新たに市場へ参入しようとする事業者にとって、過去の権利が市場の流動性を妨げる障壁となっていました。
経済産業省は、認定失効制度によって市場の健全な新陳代謝を促し、意欲ある新規事業者が参入しやすい環境を整えることを目指しました。

背景③:送配電網の空き容量を確保するため

発電所を電力網に接続するためには、送配電網に空き容量が必要です。
しかし、未稼働案件が接続契約を結んだまま発電を開始しないと、その分の容量が「空押さえ」された状態となり、他の事業者が新たに発電所を建設したくても接続できない問題が発生します。
経済産業省は、この問題を解消し、限りある送配電網の容量を有効活用するために、稼働意思のない案件の認定を失効させる措置を講じました。

【認定時期別】FIT認定が失効する具体的な条件と運転開始期限

【認定時期別】FIT認定が失効する具体的な条件と運転開始期限

太陽光発電のFIT認定が失効する条件は、認定を取得した時期によって異なります。
認定失効制度では、それぞれの案件に対して「運転開始期限」が設定されており、この期限を守れるかどうかが認定維持の鍵となります。
以下では、認定時期ごとの具体的な失効条件と運転開始期限をケース別に解説します。

ケース①:2022年4月1日より後に運転開始期限を迎える案件

2022年4月1日以降に運転開始期限を迎える太陽光発電案件は、原則としてFIT認定日から3年(10kW未満の太陽光発電は1年)が運転開始期限となります。
この期限内に運転を開始できない場合、認定は失効します。
ただし、後述する「系統連系工事着工申込み」を期限内に完了させることで、失効を回避することが可能です。

事業者は自らの案件の認定日を正確に把握し、期限管理を徹底する必要があります。

ケース②:2022年4月1日時点で運転開始期限を過ぎている案件

2022年4月1日の制度施行時点ですでに運転開始期限を過ぎていた太陽光発電案件については、経過措置が設けられました。
これらの案件は、2023年3月31日までに電力会社へ「系統連系工事の着工申込み」を行い、それが受理されることで失効を回避できました。

この期限内に手続きが完了しなかった案件は、原則としてFIT認定の効力を失っています。
過去の案件であっても、自動的に権利が維持されるわけではありません。

ケース③:2012年~2016年に認定された運転開始期限がない案件

FIT制度初期の2012年7月1日から2017年3月31日までに認定された太陽光発電案件の一部には、もともと明確な運転開始期限が設定されていませんでした。
しかし、認定失効制度の導入に伴い、これらの案件にも新たに期限が設けられました。
具体的には、2023年3月31日が運転開始期限とされ、この日までに系統連系工事の着工申込みが受理されなければ、認定が失効するルールとなりました。

FIT認定が失効した場合に起こる2つの大きなリスク

FIT認定が失効した場合、事業者は大きなリスクを負うことになります。
この失効認定制度は、単に手続き上のペナルティではなく、太陽光発電事業の根幹を揺るがす重大な影響を及ぼします。
具体的には、売電する権利そのものが消滅するだけでなく、仮に運転を開始できても買取価格が大幅に引き下げられる可能性があります。

リスク①:太陽光発電の売電権利そのものが消滅する

FIT認定が失効する最大のリスクは、国が定めた固定価格で電力を買い取ってもらう権利、すなわち売電権利自体が完全に消滅することです。
失効認定制度により権利を失った場合、その発電設備で発電した電気をFIT制度で売電することはできなくなります。
再度売電事業を行いたい場合は、その時点での最新の買取価格で新規に認定を申請し直す必要があり、事業の採算性は大幅に悪化します。

リスク②:運転開始が遅れると買取価格が引き下げられる

仮に認定失効を回避できたとしても、運転開始期限を超過して太陽光発電所の運転を始めた場合、ペナルティとして買取価格が引き下げられる可能性があります。
これは「調達価格低減(ディグレッッション)」と呼ばれるルールで、例えば、運転開始が1年遅れるごとに買取単価が一定割合で引き下げられる、あるいは当初の認定価格ではなく「運転開始期限の2年前」の買取単価が適用されるといった措置が取られます。

認定失効を回避するための具体的な対策方法

認定失効を回避するための具体的な対策方法

認定失効制度による権利失効のリスクを回避するためには、計画的な対策が不可欠です。
太陽光発電事業者は、定められた期限内に必要な手続きを完了させるか、事業継続が困難な場合は別の選択肢を検討する必要があります。
ここでは、認定失効を回避するための具体的な2つの対策方法について解説します。

対策①:期限内に「系統連系工事着工申込み」を完了させる

認定失効を回避するには、運転開始期限までに発電所の運転を開始することが重要です。期限内に運転を開始できない場合、認定失効の対象となる可能性があります。書類の不備で手続きが遅れるケースもあるため、余裕を持ったスケジュールで準備を進めることが重要です。

対策②:事業の継続が難しい場合は権利売却も選択肢に

資金調達の遅れや周辺住民との合意形成の難航など、さまざまな理由で期限内の事業開始が困難な場合、FIT認定の権利を他の事業者へ売却することも有効な選択肢です。
太陽光発電の権利は「みなし認定」として売買が可能であり、自社で開発するよりも権利を買い取って事業化したいと考える事業者も存在します。
権利を失効させて価値をゼロにする前に、売却によって投下した資本を回収することも検討すべきです。

やむを得ない事情で期限を過ぎる場合の特例措置

認定失効制度には、事業者の責任とはいえないやむを得ない事情によって運転開始期限を過ぎてしまった場合に、失効を免れるための特例措置が設けられています。
認定失効制度について、すべての案件が一律に期限で判断されるわけではなく、個別の事情が考慮される余地があります。
ただし、特例が認められるためには、その理由が客観的に証明できる必要があります。

天災や系統連系工事の遅延などが特例として認められる可能性

認定失効制度についての特例措置として認められる可能性があるのは、事業者の責めに帰すことができない事由です。
具体的には、大規模な地震や台風といった自然災害による設備の損壊や工事の遅延、電力会社側の都合による系統連系工事の大幅な遅れ、あるいは行政手続きや関係法令に関する協議が想定外に長期化した場合などが該当します。
これらの理由を証明する書類を添えて申請し、審査で認められれば、運転開始期限が延長されることがあります。

太陽光発電の認定失効制度に関するよくある質問

ここでは、太陽光発電の認定失効制度について、事業者から寄せられることの多い質問とその回答をまとめました。
具体的な手続きや失効後の対応、期限の確認方法など、実務上重要となるポイントを解説します。

失効回避のための「着工申込み」とは具体的に何をすればいいですか?

管轄の電力会社に対し、系統連系工事の契約を申し込む手続きです。電力会社のウェブサイトや窓口で入手できる申込書に必要事項を記入し、保証金の支払いをもって申込みが受理されます。認定失効制度の期限間近は混雑するため、書類の準備や手続きは余裕を持って進める必要があります。

一度失効してしまった認定を復活させることはできますか?

原則として、一度失効したFIT認定を復活させることはできません。
失効認定制度によって権利を失った場合、その権利は恒久的に消滅します。
もし同じ場所で太陽光発電事業を継続したいのであれば、その時点での最新の買取価格や制度内容に基づいて、新規に事業認定を申請し直す必要があります。

自分の案件の運転開始期限はどこで確認できますか?

運転開始期限は、資源エネルギー庁の「再生可能エネルギー電子申請」のウェブサイトで確認するのが最も確実です。
事業者が保有するIDとパスワードでログインし、マイページ内の認定案件情報から確認できます。
FIT認定時に送付された認定通知書にも記載されていますが、法改正などを反映した最新の情報は電子申請システムで確認してください。

まとめ

認定失効制度は、経済産業省が未稼働の太陽光発電案件を整理し、国民負担の抑制や系統容量の有効活用を目的として導入した重要な制度です。
事業者は、自らの案件に設定された運転開始期限を正確に把握し、期限内に系統連系工事の着工申込みを完了させる必要があります。
この対応を怠ると、売電権利の失効や買取価格の引き下げといった重大なリスクに直面するため、計画的な事業推進と期限管理が求められます。

監修

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メガ発事務局 太陽光アドバイザー

曽山

『誠実、スピーディーな応対』をモットーに、日々運営しています。お客様への応対だけでなく、全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、セミナーの企画、ウェブサイトの改善など、お客様のお役に立てるよう、日々業務に取り組んでいます。お困り事がありましたらメール、お電話にていつでもご連絡下さい。

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