太陽光発電のデメリットや問題点を徹底検証【2019年版最新】 - 土地付き太陽光発電の投資物件探しは【メガ発】

太陽光発電のデメリットや問題点を徹底検証【2019年版最新】

太陽光発電のデメリットや問題点を徹底検証【2019年版最新】

最初に必要となる設置費用が高額

太陽光発電のデメリットとしてまず挙げられるのが、初期費用が高額な点です。特に投資目的で産業用太陽光発電を導入する場合、設置するシステム容量にもよりますが、「1000万円」を超える費用が必要になるケースも多くなります。

ただし、太陽光発電の設置費用は年々値下がりしており、2019年では1kWあたり税別20万円を切る販売店も出始めています。また、設置費用が高額でも、産業用太陽光発電の利回りは10%程度ですので、運用を開始して大体10年程度で初期費用を回収することが可能です。

最初に必要となる設置費用がネックとなる方は、低金利のソーラーローンや政策金融公庫などから融資を受けるという選択肢もあります。

売電価格が下がり続けている

産業用太陽光発電における固定価格買取制度(FIT)は2012年に始まりましたが、開始当初から「1kWh」あたりの売電価格は年々下がり続けています。

2012年から2019年までの売電価格の推移

  • 2012年度:40円/kWh
  • 2013年度:36円/kWh
  • 2014年度:32円/kWh
  • 2015年度(~6月30日):29円/kWh
  • 2015年度(7月1日~):27円/kWh
  • 2016年度:24円/kWh
  • 2017年度:21円/kWh
  • 2018年度:18円/kWh
  • 2019年度:14円/kWh

「売電収入」は下がっても「利益率」はあまり下がらない

太陽光発電の売電収入は売電価格に左右されるため、売電価格の低下によって2018年度よりも2019年度のほうが最終的な売電収入総額も下がってしまうことになります。

しかし、同時に太陽光発電の設備費用も年々下がっているため、固定買取期間である20年間トータルで見た場合の「利益率」は、2019年度も2018年度も「10%程度」であまり変わりはありません。2017年の記事ですが、下記の投資家のコラムに書かれている考え方も一つ購入時の参考になるかと思います。

補助金が受けられない地域が多い

高額な太陽光発電を設置する際、補助金があると非常に助かると思います。しかし、国からの補助金は2014年度に終了しており、太陽光発電が現在受けられるのは地方自治体から交付されている補助金のみとなっています。

自家消費型太陽なら中小企業等経営強化法の恩恵を受けられる

売電目的の太陽光発電は、上記のとおり補助金の交付が限られてしまいますが、自家消費型太陽光発電を設置することで、中小企業の経営をサポートする「中小企業等経営強化法」の恩恵を受けることが可能となります。

「自家消費型太陽光発電」とは、太陽光発電で創った電気を電力会社に売電するのではなく自社の工場などで使用することをさします。これにより、電力会社からの買電量を減らし、電気代の節約につなげることができます。

現状、売電価格よりも電気代のほうが高額となっていますので、「自家消費型太陽光発電」による経済的メリットにも注目が集まり始めています。さらに「中小企業等経営強化法」の認可が降りれば、「即時償却」か「税額控除」の恩恵を受けることができます。

※中小企業経営強化税制は平成31年3月31日までが適用期限でしたが、平成31年度の税制改正により適用期限が2年延長され令和3年3月31日までとなりました。

出力制御の対象となる場合がある

「出力制御」または「出力抑制」とは、簡単に言ってしまうと電力会社が太陽光発電で発電した電気の買い取りを拒否することです。なぜこんなことが起こるかというと、電気の供給が需給を上回るのを防ぐためです。仮に電気の供給が需給を上回ってしまうと、電力会社の変電設備などに甚大な負荷がかかり、大規模な停電に繋がる可能性もあります。

こういった自体を防ぐために、電力会社は電力の需要と供給のバランスを常に保っておかなくてはいけません。そのため、春頃や秋頃など電力需要がさほど高くない季節に、出力抑制が実施される可能性があります。

出力制御の事例はまだわずか

売電を制限されてしまうかもしれない出力抑制はリスクのひとつですが、実際に実施されたのは出力制御の事例は2018年10月に九州地方で行われたのが国内初となります(離島を除く)

さらに、そのとき実施された出力抑制による影響も軽微だったため、現時点では出力制御が太陽光発電の投資に及ぼす影響はそこまで大きくないと言えるでしょう。

メガ発では2018年10月13日に九州地方で実施された出力抑制に関して、九州に本社がある太陽光発電の販売施工店にインタビューを実施しました。どういった実情かは下記をご覧ください。

発電量が天候や日射量に左右される

太陽光発電の売電収入の要といえるのが「発電量」です。晴れている日はもちろん問題ないのですが、雨や雪、曇の日は発電量が下がってしまいます。

また、晴れの日数が多い地域や、日射量(太陽から一定時間のあいだに降り注ぐ光エネルギーの総量)が多い地域など、太陽光発電を設置する地域によっても発電量は変化します。

現在は晴れの日数まで計算に入れた収支シミュレーションが行える

天候や日射量に左右されてしまう太陽光発電の売電量ですが、「雨の日が多かったら売電収入が下がってしまう…」と不安に思うことはありません。

現在は、設置前に晴れの日や雨の日の日数まで織り込んだ、かなり正確なシミュレーションを行うことができます。そのため、設置前に「大体このくらい利益が出る」というのが明瞭にわかるようになっています。

初期費用と別にメンテナンス費用が必要

一般的に太陽光発電はメンテナンスが不要と思われがちですが、実際には太陽光パネル、配線、パワーコンディショナーに異常がないかなどのチェックが必要となります。また、太陽光発電を設置した周辺の草刈りなどが必要となる場合もあります。周辺の草を放置しておくと、草の影によって発電量が低下してしまう場合もありますので注意しましょう。

メーカー保証期間内は大丈夫

メーカーにもよりますが、太陽光パネルやパワーコンディショナーを対象とした10年間のメーカー保証がついています。そのため、10年間以内であれば、太陽光パネルやパワーコンディショナー、配線などに異常が発生しても、無償で修理をしてもらえます。

問題は10年を過ぎてからですが、大体のメーカーは有料で15~20年まで保証を延長することができます。発電量はシミュレーション通り売電収入を得るために重要な要素ですので、メンテナンス費用はケチらないほうが賢明です。

FIT期間満了後(20年後)に不要になる場合も

太陽光発電の固定価格買取期間は20年です。そのため20年後の太陽光発電をどうするかは発電事業者一人ひとりの判断になります。

買取期間が終了するということは当然、売電価格も制度で決められた価格ではなくなります。 2019年は、先行して売電が始まった住宅用の買取期間(10年)が終了する節目の年であり、買取期間が終了する、いわゆる「卒FIT」の太陽光発電の電気を買い取る新電力などの事業者にも注目が集まっています。

ただ、その下がった売電価格ではランニングコストとの兼ね合いで太陽光発電事業を終了させる必要が出てくるかもしれません。また、土地が借地の場合は所有者から返還を求められた場合も事業を終了させ、太陽光発電所を廃棄する必要があります。

廃棄費用はあらかじめFITの売電価格に含まれている

廃棄費用は意外と高額なため、中には払えないという人が出てくる可能性があります。しかし実は、廃棄費用は固定価格買取制度(FIT)の売電価格の中に含まれています。

産業用太陽光発電の設置者は、固定価格買取制度(FIT)により20年間、売電収入を得続けることができます。そのため、「廃棄費用は売電収入から十分に支払うことができる」という判断がされています。

実際に、2018年7月より定期報告(運転費用報告)に「廃棄費用」という項目が追加されており、国への報告が義務化されました。廃棄費用の積み立ては現時点で義務ではありませんが、しっかりと20年後の廃棄についても考えておいたほうが良いでしょう。

現在考えられているパネル廃棄に関して

太陽光パネル廃棄費用の積み立て

悪質業者の場合、詐欺や騙される等のリスクも

最近は少なくなってきましたが、産業用太陽光発電にも悪質業者による詐欺事件は発生しています。

たとえば、架空の土地などをでっちあげて紹介されたり、実際の案件を契約後に計画倒産して資金を持ち逃げされたり、などが当てはまります。

また、上記のような露骨な詐欺以外にも、ずさんな工事により台風などの強風の際に太陽光パネルが飛ばされてしまう、といったケースもあります。

施工依頼した業者が倒産してしまう場合も

上記で紹介した詐欺以外でも、太陽光発電を依頼後に施工業者が本当に倒産してしまう場合も考えられます。こうしたケースの場合、支払ってしまった代金が帰ってくる可能性は低いでしょう。

こういった悪質業者による詐欺や倒産といったリスクを防ぐためには、施工業者の見極めが重要です。具体的には「施工実績がしっかりあるか(サイトなどにしっかり明記しているか)」や、「WEBサイトの作りがしっかりしているか」、「会社概要にしっかりと会社の情報が入っているか」といった点を見定める必要があるでしょう。

太陽発電業者の倒産件数や国民生活センターへの相談への相談件数から見るトラブル数の推移や考察は下記ページをご覧ください。

実際に投資家が太陽光発電所を選ぶ際、どういった点で業者の健全性をみているかは下記の記事を参照ください。

反射光により近隣住民とトラブルになる場合も

太陽光パネルを大量に設置する産業用太陽光発電は、太陽光パネルによる近隣住宅への反射光が、しばしば問題になっています。住宅用太陽光発電の反射光トラブルでは、裁判にまで発展したケースもあります。

対策としては、住宅がほとんどないような場所に設置するか、反射光を事前にシミュレーションして周辺の住宅に迷惑がかからないようにするのが望ましいでしょう。

詳しくはこちらをご覧ください

太陽光パネル反射光の熱被害訴訟

太陽光パネルにより景観が損なわれる

最近問題になっているのが、産業用太陽光発電を設置することにより、山や丘の景観が損なわれるという点です。観光地などの場合、周辺住民が反対運動を起こし、設置が中止となるケースもあります。

産業用太陽光発電の設置場所を選ぶ際は、景観や住民感情も視野に入れて選ぶことをオススメします。

再生可能エネルギー普及委員会委員長である片山さつき氏へのメガ発が行ったインタビューでも景観問題について触れています。

地すべりや土砂崩れのリスクが増す場合も

中国・四国地方は日射条件がいいこともあって、各地に太陽光発電施設が開発されている。それが今回の西日本豪雨の影響により、施設が破損したり、丸ごと水没するなどの被害が出ている。兵庫県姫路市林田町下伊勢では傾斜地の太陽光発電施設が約3600㎡にわたって崩れ、周辺に影響を与えている(上の写真)。

同発電所は、全国で自然エネルギー発電事業を展開する「グッドフェローズ」(東京都品川区)が2015年に整備した施設。姫路市内に大雨特別警報が発令された今月7日未明、地盤が幅約60m、長さ約60mにわたって、太陽光パネルもととも崩れ落ちた。

(引用:一般社団法人環境金融研究機構「西日本の豪雨被害で破損・水没した太陽光パネルの回収・処理活動始まる。トリノ・ソーラーは自社で受付。太陽光発電協会もリサイクル業者紹介へ(各紙)」2018-07-22 00:29:2)

最近、山の木々を切り開き、山の斜面に太陽光発電を設置するケースが増えています。こういった山を切り開いて斜面に太陽光発電を設置した場合、雨などによって土砂崩れが発生する確率が高くなってしまいます。

土砂崩れは、最悪の場合、近隣住宅も巻き込む被害を発生させますので、山の斜面への設置はできるだけ避けたほうが無難でしょう。

農地転用による耕作地の減少

太陽光発電の「農地転用」は、元々は作物を作る農地だった畑などを、産業用太陽光発電の設置場所として転用することをさしています。

実は畑はとても日当たりが良い場所に作られており、農作物だけではなく太陽光発電にも最適です。そのため、使用していない畑や田んぼを農地転用する人も増えているのですが、現在それによって耕作地が減少してしまっていることが問題視されはじめています。

消火活動の妨げになる場合も

工場の屋根などに太陽光発電を設置している場合、建物火災が発生した際に消火作業の妨げになる場合があります。2017年2月に起きたアスクルの倉庫火災では、「太陽光発電が消火作業を妨げたのでは?」といった報道もされました。

消費者庁が2019年1月28日に公開した「消費者安全調査委員会 調査報告書『住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等』」によると、消火活動の妨げとなる太陽光発電は、屋根材一体型の一種である「鋼板等なし型」と呼ばれる方法で設置された太陽光発電の中でも、ごく一部であることが指摘されています。

したがって、全ての太陽光発電が消化を妨げているという認識は誤りで、ごく一部のタイプのみリスクがあるという点はしっかり押さえておくべきでしょう。

まとめ

この記事では2019年度に太陽光発電を設置するデメリットや問題点についてご紹介してきました。以前から分かっていたデメリットや問題点も多いですが、2019年になったからこそ分かり始めたデメリット・問題点も出始めています。

デメリットは産業用太陽光発電を設置する上でのネックになりかねませんが、だからこそしっかりと理解を深め、最適な対策をとっていくことが重要です。

監修

監修イメージ

メガ発事務局 太陽光アドバイザー

曽山

『誠実、スピーディーな応対』をモットーに、日々運営しています。お客様への応対だけでなく、全国に数百ある提携業者様とのやり取りをはじめ、セミナーの企画、ウェブサイトの改善など、お客様のお役に立てるよう、日々業務に取り組んでいます。お困り事がありましたらメール、お電話にていつでもご連絡下さい。

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