知っておきたい投資の種類!金融投資と物的投資について
「投資」と言えば株式投資や不動産投資が有名かも知れませんが、太陽光発電所を購入することも投資の1つです。これら以外にも色々なものが投資の対象となっています。ここでは、具体的にどんな投資対象があるのか、そして、それぞれの投資対象にはどのような特徴があるのか詳しく見ていきましょう。
投資の種類は大きく分けると二通り
投資は、投資対象にって「金融投資」と「物的投資」の2つに大きく分けられます。
金融投資とは、それそのものには価値がないものの、権利が付与されることで価値が生じる投資対象です。たとえば、株券や債券は、それそのものは単なるデータや紙にすぎないのですが、それを保有することで配当金、売却益、利息、分配金などを得る権利があるからこそ価値があるといえます。
これに対して物的投資とは文字通り、物的な実態そのものに価値があるものが対象で、不動産、金や銀、美術品などに投資することです。太陽光発電への投資も物的な太陽光発電所を購入し、発電した電気を売ることで利益を得るものですので、物的投資になります。
金融投資
まずは金融投資には具体的にどんなものがあるのか見ていきましょう。
株式投資
株式投資とは、上場企業が発行する株式に投資することです。通常、成長が見込める企業に投資することになります。
見込み通り企業が成長すれば、株式の価値は上昇します。株式会社は株主の持ち物であり、株式を保有するということは企業の一部を保有するということでもありますから、成長している企業の株式は多くの人が欲しがります。その企業の株式に対する需要が高まれば、株価も高まっていくため、購入時点から企業が成長して株価が上がっていれば、売却することで利益を得ることができます。
また、企業は稼ぎだした利益を株主に還元するため、配当金という形で利益の分配を受けることができます。
債券投資
債券投資とは、国や地方自治体、あるいは企業などが、お金を借りることを目的として発行する有価証券のことです。つまり、債券に投資するということは、発行体にお金を貸しているということであり、債券は借用書であるともいえます。
債券を発行する際には、あらかじめ償還日(返済する日)と利息を決めており、発行体は満期になれば全額返済しなければなりません。また、満期日までの間、あらかじめ決めた条件で利息を支払います。
債券に投資した投資家は、発行体が健全であれば満期日にきちんと償還されるため、元本を保全しつつ利息も受け取ることができます。そのため、健全な発行体への債券投資は、リスクが低い投資であるとされています。
投資信託
投資信託とは、投資家から集めたお金をまとめて運用する機関のことです。ファンドと言われることもあります。投資信託によって運用方針は異なり、特定の業種に投資するもの、国内株式に広く投資するもの、外国株式に投資するもの、債券に投資するものなど様々です。運用は専門家が行い、運用によって生じた利益は投資家に分配されます。
投資信託の運用成績は、当然ながら市場環境によっても変化するものであり、時には損失が出ることもあります。しかし、少なくとも知識がない人が個人で運用するよりも良い成績となる傾向があります。
物的投資
次は物的投資の具体例を見ていきましょう。
不動産投資
不動産投資は、投資用の不動産を購入し、運用するものです。たとえばアパートを購入したならば、入居者を募って家賃収入を得ることで、利益を得ることができます。
株式や債券は、倒産や不履行によって価値がゼロになる可能性があるものですが、不動産はそのものに価値があるため、価値がゼロになることはほとんどありません。最近では、中古物件を購入してリフォームやリノベーションによって価値を高めて運用するということも盛んになってきています。
金・銀・プラチナ
金や銀、プラチナも物的投資の対象です。これらの商品も、そのものに価値があるため、価値がゼロになってしまうことはありません。ただし、その時々の世界情勢などによって、価値が増減することはよくあります。
特に金に言えることですが、非常事態には良く買われ、価値が大幅に上昇することがあります。これは、世界情勢が不安になったとき、現金や株式などでは価値が大幅に下がってしまう可能性があるため、高い価値を持つ金を買う人が増えるからです。
投資家の中には、非常事態に備え、平常時から金を積み立てている投資家もいます。
美術品
これは、投資対象としてはあまり一般的ではありません。しかし、価値ある美術品やアンティークコインなどに投資する投資家もいます。それが本当に価値あるものであれば、美術品やコインは長期的に保有することによって、価値の上昇が期待できます。趣味と実益を兼ねた投資対象でもあり、資産家といわれるような富裕層に好まれる投資対象です。
太陽光発電
最近、急速に知名度が高まったのが、太陽光発電への投資です。太陽光発電は、設備を導入して発電を行い、電力を売ることで利益を得ます。電力の買取価格(売電価格)は国が定め、長期にわたって買い取りが保証されるため、投資の中でもリスクが低く堅実な部類に入ります。企業が土地を購入してメガソーラーを設置し、太陽光発電事業に参入するケースも多々あります。
一般家庭が自宅の屋根を利用して太陽光発電を行うこともありますが、最近では土地付き太陽光発電という、土地と発電設備が一体化した商品もあります。住宅に設置する場合は、生活に消費した上で余剰電力を売電することになりますが、土地付き太陽光発電では、発電した電気を全量買い取ってもらうことができるため、より投資色が濃くなるといえます。