太陽光発電の雑草対策について詳しく解説
太陽光発電投資の問題点のひとつに、雑草があげられます。普段、庭のお手入れをしたり、畑で作物を作っている方でなければ、雑草の手ごわさにあまりピンとくる方は少ないかもしれません。しかし、雑草対策を怠るとせっかくの投資物件が、充分な発電ができない状態になりかねません。そこで、今回は草による太陽光発電の悪影響を知るとともに、具体的な対策方法についてご紹介します。
草による太陽光発電の悪影響例
雑草は太陽光発電にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか?
最も多いのが太陽光発電パネルより高く伸びた雑草が日陰を作り発電量が落ちてしまうことです。ビルの屋上などにパネルを並べている場合はあまり問題になりませんが、野立ての土地付き太陽光発電の場合、雑草は想像以上に早く伸びます。
さらに、雑草が作る日陰は発電量が落ちるだけでなく、太陽光発電パネルの故障にもつながります。日陰の部分は発電しないため、電気抵抗が発生します。日陰の部分だけ抵抗が大きくなることで発熱してしまい、パネルの故障を引き起こすおそれがあります。このような現象を「ホットスポット現象」と呼びます。
また、高く伸びた雑草がパワーコンディショナーの隙間に入り、パワコンの故障を引き起こすこともあります。
雑草が生い茂る太陽光発電用地は、ネズミや蛇などといった小動物のすみかとなり、配線をかじることで漏電・火災を引き起こすおそれもあります。
草刈機や除草剤を使う
では、どのような雑草対策があるのでしょうか。まずは、既に伸びてしまっている雑草を今すぐどうにかしようと考えたときの対策からご紹介します。
それは、草刈機や除草剤を使う方法です。これは、今すぐできる対策です。また、自分自身でもできる対策ですので、費用を抑えたいという方におすすめです。
草刈機や除草剤での除草は、専門サービスや近所の農家の方などに有料で依頼することも可能です。自分で草刈りは難しい、大掛かりな対策は講じたくないという場合は検討してみてください。
なお、除草剤を利用する際には、散布後に雨が降ると効果が薄れるので天気の良い日を選ぶことと、近隣への影響はないかきちんと確認するようにしましょう。
砕石を使う
雑草ができるだけ生えないために、環境を整える方法があります。それは、砕石を敷き詰めることです。土の上に砕石が敷き詰められることで、外から種が飛んできても土に落ちることが少なくなります。また、日光もあたらないためすでに土の中にある種や芽も育ちにくくなります。
砕石は、ホームセンターなどでも購入できますが、業者へ依頼することで約200円〜/㎡ほどで敷き詰めることが可能です。
しかし、砕石単独では雑草対策としては不十分と言われています。それは、砕石の敷き詰め方が浅いと砕石の下で雑草が育ち、石の隙間から育つことがあるからです。
また、砕石を敷き詰めてしまうと、違う雑草対策を講じようと考えた時、取り除くことが面倒というデメリットもあります。
防草シートを使う
砕石よりも雑草を生えにくくする対策として、防草シートがあります。防草シートを敷けば、種が飛んできて土に落ちることも、シートの下で雑草が成長していくこともありせん。しかし、防草シートの耐用年数は2~3年のものが多いため、大規模な張替えが数年ごとに必要になります。以下コラムニストによる実例も参照下さい。
これが全面防草シートの威力!防草シートの無い隣りの太陽光発電所との差は歴然です
コンクリートを使う
完全な雑草対策をするなら、太陽光発電パネルの下の地面をコンクリートで固める方法があります。
しかし、これは、10,000円〜/㎡ほどかかり、最も費用かかります。また、コンクリートで固めても草が生えてこないということではなく、コンクリートとパネルの架台の隙間などに落ちた種から芽がでて、場合によっては背の高い雑草が生えることがあります。そのため、コンクリートで固めても定期的な視察が必要です。
さらに、コンクリートで固めてしまった場合に、20数年後、太陽光発電をやめようと考えた時に、土地の活用方法が限定されてしまうリスクがあります。
一度固めてしまった土地を畑に戻すのは難しく、コンクリートを捨てるときも産業廃棄物になります。コンクリートで固める際には、先々まで考えてから決めましょう。
雑草対策はうまい組み合わせを考えて
以上のように、太陽光発電の投資物件には雑草対策が欠かせません。雑草対策はそれぞれ一長一短ありますので、コストや労力、耐用年数のバランスを考え、良い組み合わせを考えて対策を講じてください。
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