土地付き太陽光発電投資をはじめたい!発電所購入時の融資・ローンは?
投資用土地付き太陽光発電システムは多くのものが低圧50kW未満で設置・販売され、価格は1基あたり平均2000万円前後になります。
法人の節税対策として購入される場合は現金一括というケースも見られますが、個人の場合は融資を受けることを前提に検討されるのが一般的です。
不動産投資や住宅ローンの場合、融資元としては日本政策金融公庫や銀行が一般的ですが、太陽光発電投資事業の場合はそれとは他に、信販会社のソーラーローンを利用することが可能です。
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太陽光発電投資は融資・ローンが通りやすい? 銀行・公庫・信販会社別に徹底解説
太陽光発電融資先比較
太陽光発電の融資先としてよく選択されるのが、次の3つが主になります。
- 公的融資
- 銀行融資
- ソーラーローン
日本政策金融公庫ついては、公的融資のため比較的金利が安く、担保がある場合は1.25~1.85%程度です。借入期間や担保の有無で条件が変わってきます。金利が安い分、手続きが複雑で事業計画書や返済計画書が必要になります。融資を検討する際には、販売店や詳しい方に相談をオススメします。
銀行融資については、公的融資よりも若干金利が高いケースが多いですが、銀行ごとに金利や融資条件が違いますので確認が必要になります。また、公的融資よりも安い金利で借入ができる銀行や売電額を担保に融資を行なっている銀行もあります。
ソーラーローンについては、上記で紹介した2つよりも金利が高い場合が多いですが、ほとんどの取り扱い店舗が3%をした回っています。安いところでは、1%台の金利で融資を行なってくれるところもあります。上限額は500万円~1000万円程度ですので、50kWぐらいの太陽光発電システムを全額融資で導入するのは難しそうです。
日本政策金融公庫の活用
日本政策金融公庫は、100%政府出資の政策金融機関になります。そのため、民間の金融機関よりも好条件で融資が可能となっています。再生可能エネルギーの普及は国の政策ですので、当然日本政策金融公庫も太陽光発電事業を推進するための融資を行なっています。
非化石エネルギー関連という項目で融資が行なわれます。太陽光発電事業はこの枠に該当し、固定金利で借入れを受けることができます。
融資額・返済年数
サラリーマンの方への融資も積極的におこなっていますので、個人の方でも融資限度額が7200万円あり、返済期間は15年以内となっています。金利ついては、担保・保証人の有無で異なる利率が適用されます。
法人の場合ですと、融資限度額が7億2000万円となっており、返済期間は20年以内となっています。下記は2014年5月現在の金利になります。こちらも担保の有無で金利が異なってきます。
年数 | 金利 |
5年以内 | 0.7% |
10年以内 | 0.9% |
15年以内 | 1.2% |
20年以内 | 1.5% |
信販会社のソーラーローン
アプラスやジャックス等の信販会社も太陽光発電の融資に前向きで、無担保で融資を受けることもできます。販売会社や施工会社と提携している信販会社もあり、日本政策金融公庫と同じく固定金利ですので、事業計画が立てやすいです。
また、繰越返済による前倒しの返済手数料がないので、途中でより低金利での融資の見通しが立てば、そちらに借換えすることもできます。
太陽光発電に銀行は消極的
銀行の場合は、産業用太陽光発電事業への融資に対してかなり慎重になっているようです。収益不動産への融資は積極的でも、長期間にわたる実績がなく、担保価値の低い太陽光発電事業の融資には二の足を踏む銀行が多いです。
しかし、最近では、信販会社と共同で太陽発電事業向けの商品販売を行なうを銀行も出てきていますので、少しづつ太陽発電に対する銀行の見解も変わってきています。
収益に金利が影響
借入額が多ければ、それだけ支払う総額が多くなります。その分、太陽光発電の収益面に影響がでてきます。
例えば、2000万円を金利2%(固定金利)で15年の返済で借入したとすれば、15年間の返済総額は約2300万程度になり、月々の返済金額は13万円ぐらいになります。これは太陽光発電で得た収益から300万円の損失が出ることになります。金利が2%でも15年であれば、300万円も多く返済しなければなりません。これはローンをするデメリットになります。
ローン金利への対策
対策としては、頭金を入れる等して借入金額を少なくしたり、月々の返済金額よりも売電収入が上回ってくる場合がほとんどですのでその収益を繰越返済にまわしたりする方法で総額の返済額を減らすことができます。
一番いいのは現金で一括して購入出来るのであればいいのですが、高額な商品のためなかなか厳しいのが現実です。上手くローンを活用して早めに返済を終わらせるのが収益面を確保するにいいかもしれません。